いつもありがとうございます!
昨夜は仕事の関係でこちらに滞在しておられる中年のイタリアの紳士5人が、キュートな通訳を兼ねた女性に連れられて来店して下さいました。
「極セット」と「カルビセット」を召し上がったあと、
「一番脂がのって軟らかい肉を」
と追加注文を頂きました。
あいにくその日は軟らかく、かつサシの入りが際立った肉が入荷していなかったので、妥当なところでサーロインロースをチョイスしました。
ところがこのお肉、脂は光沢のある乳白色、赤身は味の深さを如実に知らしめる小豆色で、厚めにカットする包丁に確かな手応えを感じました。
霜降り信仰は日本人だけかと思われていますが、実はうまいものは世界共通のようです!
地酒の熱燗を嗜みながら、炭火で焼かれ、煙に包まれた分厚い肉をひっくり返すイタリアンスマイルに、思わず国境を越えたインティメートを憶えました。
そう言えば、イタリアも経済的に厳しい状況です。
でも、日本人みたいに閉塞感を感じず、おおらかに見えます。
多分、歴史、文化、価値観、宗教の違いから来るのでしょう。
個人に置き換えてみると、やはり私達ひとりひとりの心を何処に向けるかが、この不況を含め、震災によって可視化されてきたこの国の抱える様々な問題を転換するみちすじを示す方法なのでしょう。