子供神輿の時間がやってきた。
本来なら、俺の実家の町内行事なので俺の子供は
参加する権利はないのだが、町会長さん(実家のお向かいさん)
の計らいで参加させてもらえることとなった。
俺が住む町内では子供神輿はないので、子供達も楽しみにしていた。
2人仲良くハッピを着て、とても嬉しそうである。

やがて、大勢の子供達も集まり、集合写真も撮影したのだが、
なかなか神輿が出発する気配がない。
「いつはじまんのかなぁ」
などと思っていると、道路のほうから大音量で雅楽が
聞こえてきた。
「(o゜ー゜o)?? なんや、あれは?」
そこに登場したのは、荷台に神輿を積んでスピーカーで
雅楽を流している軽トラック。
中には、神主さんが乗っている。
「まった、本格的に御祓いまでするんや。
そやけど、派手な登場やなぁ」
まぁ、子供神輿やからいうて適当にやっつけ仕事でやってる
よりはマシか。
「では、これより御祓いを始めます。」
神主さんの言葉に合わせて、子供を連れて前の方へと
移動した。
そして、今一度神主さんの方へ目をやる。
「Σ(っ゚Д゚;)っ あっ、モッチや」
思わず大声で叫んでしまった。
幸いにも神主には聞こえてなかったみたいだが。
何を隠そう、この神主。俺の中学時代の親友だったのだ。
(”モッチ”っていうのは彼の中学時代のアダナである)
滞りなく御祓いも終わった直後、直ぐに駆け寄り声をかける
「おう、〇田(モッチの本名)。久しぶり」
「おう、久しぶり。すぐわからへんかったわ。」
成人式以来だったので、もう少しゆっくりといろんな
話もしたかったが、一応向こうも神の使いとしてきているので
簡単な話しか出来なかった。
もちろん、昔から彼が神社の息子ということは知っていたので
一応、彼が後をついだかどうかを確認した。
神社を継いだのは彼の兄貴で、こういうときだけ助っ人で
入っているらしい。
「お前の子供? 女の子2人か?」
彼が俺の子供をみて聞いた。
「そやねん。おまえんとこ、子供は?」
「3人や。上2人はツインズやねん」
「へぇ~ そうなんや。」
「あっ、お前知ってたっけ?俺の嫁ってとっちゃんやで」
「.....Σヾ(;☆ω☆) マジでぇ~~」
これまた、出てきた懐かしい名前。
とっちゃんっていうのも中学時代の同級生である。
モッチは高校卒業後、神戸の大学に進学しそっちで
就職していたはずなのだが、どこでどうなったかまでは
追求する時間はなかった。
ただ、俺の記憶の中に『とっちゃん』という名前ははっきりと
のこっていた、しかも『トシコ』という名前まで。
が、顔がまったく思い出せなかった。
そして、再登場となったのが「卒業アルバム」
今度はそれほど苦労もなく、見つけることができた。
う~ん、たまに地元へ帰るといろんな事があるよね!
その夜、うちの母親が更なる難題を投げかけてきた。
「あんた、川端君って覚えてる? 途中で転校してきて
あんたより1つか2つ下の子」
「覚えてるよ。男2人兄弟やろ。」
「うん、あのお兄ちゃんの方まだあそこの家に住んでるんやけど
その奥さんってあんたの同級生なんやて」
「・・・。 それって、顔も名前もわからへんやん...」
P.S.
例のお向かいの同級生によると、年1回ある市民運動会
には結構みんな集まるし、よかったら顔だしたら?
と、いうことだそうだ。
じゃ、じゃぁ今度行ってみよう。 卒業アルバム持って...