二年間暮らした2LDKの部屋を離れることになった。
荷物をまとめ、運び出す作業は想像以上に骨が折れ、手伝ってくれた親には感謝してもしきれない。
そして迎えた最終日。
家具(棚など)は、ジモティーで譲り手を見つけ、手放してきた。
何もなくなった部屋にぽつんと立つと、そこには“空虚”だけが残っていた。
この空間は、確かに私の人生の一部だった。
その一部が、突然実家へと切り替わる――その現実を、まだうまく呑み込めずにいる。
犬や親がそばにいてくれることは、たしかに心強い。
けれど、その安心感をも上回る孤独と喪失感が、胸の奥に静かに沈殿している。
「時間が解決する」とはよく聞く言葉だが、今回はその言葉すら遠い。
それほどまでに、この別れは重く、深いものとして私に刻まれている。