大学生の頃によく聴いていた曲を、久しぶりに注文した。
手元に届くのは案外早くて、箱を開けて再生ボタンを押すと、一曲目から懐かしさが胸の奥に広がっていった。
やがて流れてきたのは、当時一番好きだった「BEAT OF RISING SUN」。イントロが響いた瞬間、気づけば涙がこぼれていた。夜の阪神高速を愛車で走った記憶、窓から差し込む街灯のオレンジ色、あの頃の自分が抱えていた希望や孤独…。すべてが一度に蘇り、胸の中で渦を巻いた。
音楽はただの音ではなく、時間そのものを閉じ込めているのかもしれない。
何年も経った今、再び耳にしただけで、あの時の景色や感情を鮮やかに再現してくれる。まるで、過去の自分と静かに再会するような不思議な感覚だった。
生きていると未来のことばかりに気を取られ、過去を振り返る余裕を失いがちだ。けれど、音楽がそっと差し出してくれる“記憶”のおかげで、「あの頃も確かにここに生きていた」と思い出すことができる。
私にとって音楽は、ただ聴くだけのものではない。
心を過去へと連れ戻し、今を生きる自分を優しく支えてくれる、大切な相棒のような存在だ。