まんが昔ばなし 化け猫と二十三夜さま /  月見の枝 | 七梟のブログ

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気まぐれ

 

0898 化け猫と二十三夜さま

 

 

あらすじ
昔、街から街へ反物を売り歩く行商人の男がいた。男はおよそ半年ぶりに故郷の桐生(きりゅう)に帰り、家族と一緒に二十三夜の月待ちの宵を過ごす予定だった。

家で待つ子供のお土産に赤い風車買い、あと山一つ越えれば桐生という所までやって来た。

早く家族に会いたい一心で男は家路を急いだ。ところが山道のなかで日が暮れてしまい、辺りはすっかり真っ暗になってしまった。

するとどうしたことか、男が暗い夜の山道を歩いていると、後ろの方から何やら足音が聞こえてくる。 男が振り向くと、遠くの方で二つの巨大な目玉が不気味に光った。そしてどんどんどんどん男の方に向かって近づいてくる。

驚いた男は必死になって逃げるが、物凄い勢いで迫ってくる目玉についには追いつかれそうになってしまう。間一髪のところで男は二十三夜様の御堂を見つけ、何とかその中に逃げ込んだ。男が外を見れば、目玉の正体は巨大な化け猫だった。化け猫は屋根に上り、御堂を潰しにかかってきた。

男は生きた心地がせず、ただひたすら御堂の中で「二十三夜様、助けて下さい!」と祈った。すると急に御堂の上に二十三夜の月が上がり、目も眩まんばかりに輝いた。屋根に乗っかっていた化け猫は、この二十三夜の月の光を浴びると断末魔の悲鳴を上げて消えた。

こうして男は、無事に家路に着いて、家族と一緒に二十三夜の月待ちを過ごすことが出来た。そしてこれ以降、男は自分の命を救ってくれた二十三夜様にますます感謝の念を篤くして、二十三夜様のお祭りを欠かすことが無かったということだ。

 

 

 

 

 

 

0329 月見の枝

 

 

あらすじ
昔、ある山奥にたいそう貧しい村があって、その村には一本の大きな松の木が立っていた。

ある日、村に住む独り者の吾作が、隣村で酒をご馳走になって帰る途中、松の枝からぱぁっと明るい満月が出てきた。あまりの美しさにみとれていると、村人たちも松の木の下に集まってきて、みんな口々に月を褒めたたえた。翌日も美しい満月が出たので、大勢の村人たちが松の木の下に集まって、貧しいながらもおいしく食事をとったり、楽しく歌ったりして過ごした。

夜も更けて、村人たちはみな家に帰ったが吾作がまだ月を眺めていると、そのうち雨が降りはじめた。どんどんひどく降る雨の中、それでも満月は煌々と輝き、不思議に思いながらも吾作も家に帰ることにした。その後の数日間は、どうしたことか美しい月は出なかった。

心待ちにしていたある夜、久しぶりに美しい満月が輝いた。吾作が喜んでうっとりと眺めていると、雲の切れ目からもう一つの半欠けの月が顔を出した。驚いた吾作が声をあげると、満月はあわてて松の枝の中に引っ込んだ。狸か狐の仕業だろうと考えた吾作は、松の木の満月に声をかけた。「おーい、満月の方がよっぽど綺麗だぞー、もっと上だったぞー下だぞー」等とからかっているうちに、狸がドサッと木から落ちてきた。

吾作は、頭にタンコブを作った狸を手当てしてやり、これからも美しい満月を出し続けてくれるようにお願いした。狸は喜んで、毎晩美しい満月を出してあげた。そして、この松の木の枝を「月見の枝」とよぶようになった。