Bruckner: Symphonie Nr.9 d-moll (Berlin, 1998)
Bruckner: Symphonie Nr.9 d-moll
06:16 1.Satz
33:28 2.Satz
44:26 3.Satz
Günter Wand
Berliner Philharmoniker
Berlin, 20. Sept. 1998
ブルックナーの交響曲第9番ニ短調、ギュンター・ヴァント指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団による1998年の演奏は、数ある名演の中でも特に高く評価されているものの一つです。
1998年9月、ベルリンで開催された芸術週間はブルックナー作品を特集しており、その中でギュンター・ヴァントはベルリン・フィルハーモニー管弦楽団とブルックナーの交響曲第9番を演奏しました。この演奏は、同年9月18日と20日にベルリンのフィルハーモニーで行われたライブ録音です。同コンサートでは、前半にシューベルトの交響曲第8番「未完成」、後半にブルックナーの交響曲第9番が演奏されました。
この演奏はNHKによって日本へ衛星生中継され、日本の音楽ファンに大きな感動を与えました。ヴァントが87歳という高齢にもかかわらず、精力的に指揮台に立つ姿は多くの人々に感銘を与え、演奏後にはスタンディングオベーションが贈られています。特に第2楽章のスケルツォは「大音響の嵐」と評され、強烈な印象を残しました。
Bruckner: Symphonie Nr.9 d-moll
ブルックナーの交響曲第9番ニ短調は、オーストリアの作曲家アントン・ブルックナーが最晩年に手掛けた未完成の交響曲です。彼が1896年に他界した時点で、第3楽章までが完成しており、最後の第4楽章は未完成のまま残されました。
未完成の傑作
この交響曲は、ブルックナーが「愛する神に捧げる」と記した最終楽章を意図しており、宇宙が鳴動するような圧倒的な世界が展開される作品です。彼の交響曲の中でも特別な位置を占める大作として知られています。
楽章構成と演奏
多くの演奏では、完成済みの第3楽章までで演奏されることがほとんどです。しかし、第4楽章の多くの草稿が残されているため、それを補筆して完成させる試みも行われており、全4楽章版の録音も増えつつあります。
第1楽章: Feierlich, misterioso(荘重に、神秘的に)
第2楽章: Scherzo. Bewegt, lebhaft - Trio. Schnell(スケルツォ。軽く、快活に - トリオ、急速に)
第3楽章: Adagio. Langsam, feierlich(アダージョ。遅く、荘重に)
第4楽章: 未完成