【白井聡 ニッポンの正体】日本人ファーストの危険 ~アタマもたげる“攘夷”の思想~
今回の参院選挙は、今後の日本の政界に大きな変化をもたらすとみられている。それは、参政党を始めとして、「日本人ファースト」を主張する党への支持が集まり、排外主義的な傾向が鮮明になったからだ。
なぜ、このような事態に陥っているのか。
排外主義の問題点と、歴史的に繰り返す「攘夷」の思想も視野に入れて
現在と、これからの危機を考えた。
2025年7月16日 収録
攘夷論(じょういろん)は、日本においては幕末期に広まった、外国との通商反対や外国を撃退して鎖国を通そうとしたりする排外思想である。元は中国の春秋時代の言葉で、西欧諸外国の日本進出に伴い、夷人(いじん)を夷狄 (いてき) 視し攘(はら)おう、つまり実力行使で外国人を排撃しようという考えであり、華夷思想による日本の独善的観念と国学に基づいた国家意識が源となっている。