朗読『妙な話」芥川龍之介 | 七梟のブログ

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朗読『妙な話」芥川龍之介

 

 

芥川龍之介(あくたがわりゅうのすけ)/
東大在学中に同人雑誌「新思潮」に発表した「鼻」を漱石が激賞し、文壇で活躍するようになる。王朝もの、近世初期のキリシタン文学、江戸時代の人物・事件、明治の文明開化期など、さまざまな時代の歴史的文献に題材をとり、スタイルや文体を使い分けたたくさんの短編小説を書いた。体力の衰えと「ぼんやりした不安」から自殺。その死は大正時代文学の終焉と重なっている。

 

大正十年(1921)、芥川龍之介 29歳の作品。
怪談好きの芥川らしい話である。
ある冬の夜、「私」は旧友と銀座通りを歩いていた。
旧友は、ふと妹の千枝子の消息を話題にした。
いまは夫と佐世保にいるが、東京にいたときは神経衰弱だったという。
旧友は語った。
妹の千枝子が口にしていたという「妙な話」を……



用語補足:
・中央停車場(ちゅうおうていしゃじょう)=東京駅。建設段階では中央停車場と呼ばれていた。
・濠端(ほりばた)=城などの堀のほとり。 堀の岸。
・赤帽(あかぼう)=鉄道駅構内で旅客の荷物等を客に代わり駅構内から待合室や車等に運搬する職業、または職業に従事していた者。


※この作品には、今日からみれば、不適切と受け取られる可能性のある表現がみられます。その旨をここに記載した上で、そのままの形で作品を公開します。