放射脳の世界は嘘八百
嘘の弐拾参 「プルトニウムは猛毒」
プルトニウムは猛毒である。角砂糖1個分で日本の半分に大きな影響を及ぼす。
プルトニウムとウラニウムにどのような違いがあるのでしょうか?
両方共に大変大きな分子で、化学的特性に毒物としての違いがあるとは思えません。
広島の原爆では45kgのウラニウムが核分裂せずに撒かれました。
長崎では10.4kgのプルトニウムが核分裂せずに撒かれました。
これらは重たい物質ですが、微塵となって撒かれましたから、被曝後数日間は空気中を漂っていた筈です。
プルトニウムが猛毒なのであれば、被曝直後に現場に入った人々のうち、長崎で救助作業などに当たった人には明確な被害が出ている筈です。
猛毒と言うからには、その場でバタバタ倒れていなければおかしい。
猛毒ではなかったとしても、毒物なら数年後には肺癌患者が続々生まれていなければおかしい。
広島では直後に強い雨が降っていますから、雨の後では空中に浮遊する粒子はずっと少なくなっています。長崎では広島に比べより顕著に違いが出ているはずです。
角砂糖1個で大変な影響と言いますが、長崎で撒かれた量はPu239の比重が19.816であること考えると1.5cm角の角砂糖155個分にあたります。
これが日本の半分ではなく長崎市周辺に、核爆発で粉微塵になって、集中して落下したのです。
にも拘らず肺癌などの患者の発生に広島と大きな違いが出たという報告はないのです。
プルトニウムは1ベクレル当たりPu239で5.157MeVのエネルギーのアルファー粒子を放出します。
ウラニウムは1ベクレル当たりU238で4.27MeVのエネルギーのアルファー粒子を放出します。
約1MeVの違いがあります。
5MeVのエネルギーを持つアルファー粒子が媒体に衝突した場合、1ミクロン当たり90KeVのエネルギーを失いつつ、40ミクロンの地点で急停止(ブラッグピーク)します。ピーク地点での放出エネルギーは1.4MeV程です。
Pu239はほぼこの例に当てはまります。
U238はピーク地点が10ミクロンほど手前で約1MeV少ないエネルギーを放出すると思われます。
この二つにどれほどの違いがあるでしょうか?
猛毒と呼ばれるような何かがあるとは思えません。
U238が猛毒であるという話は聞きません。
ウラン鉱山でU238を扱っている人がバタバタ倒れたという話はありません。
U235が猛毒であるという話は聞きません。
JCOではU235を含むウラン燃料を扱っていましたが、猛毒に人がやられたという話を聞きません。
中性子を一個受け入れたU238がPu239になるのですが、それだけで何故猛毒に変わるのか?
アルファー粒子を1個放出してU235になるのですが、それだけで何故毒素が消えるのか?
人体に衝突したとして、人体は上皮細胞とか消化管細胞とか非常に寿命の短い細胞が1~3日で入れ替わって外部からの刺激に対応しています。
微粒子が皮膚に付いても3日ほどで垢となった上皮細胞と共に落ちてゆきます。
腸壁に付着したとしても腸管細胞の寿命は約1日なので翌日には糞として排泄されてしまいます。
アルファー粒子が40ミクロン入り込んだとしても、日々入れ替わる表皮細胞の寿命を縮められるかどうかさえ疑問です。
いやいや、問題は肺に入り込んだ時なのだ、などと言い出す人が出て来ます。
長崎の原爆ならともかく、福島の事故で燃料ペレットが粉塵になるような事があったでしょうか?
これを吸い込んだとしても、鼻毛の粘液に付着して奥まで入れません。
いやいや、鼻毛で完璧に防げるわけではない。
喉の繊毛の粘液に付着して奥まで入れません。
いやいや、繊毛で完璧に防げるわけではない。
微粒子が肺胞に付着すると、酸素の取入れを行なっている血液と接触するのですが、微粒子は血液中の白血球の1種であるマクロファージによって捕食されてしまいます。
マクロファージは酵素を使って微粒子を消化して消してしまします。
プルトニウムは消化できないでしょうから、マクロファージと共に血液中を漂って、寿命を迎えると排泄されて行く事になります。
たばこを吸う人は肺の中が真っ黒、北京で暮らしたらPM2.5で同じく真っ黒、それにしては倒れる人の数が少ない?人体はうまいこと外部からの微粒子の侵入を防ぎ、肺に付着したとしても、その微粒子を取り除いているのです。
EU分類では2酸化ウランは猛毒に分類されている、IAEAでは、WHOでは、xx大学のxx教授が・・・。
どこにどのように書いてあるかではなく、誰がなんと言っているかではなく、
プルトニウムの毒にやられた人が何処に何人いるのですか?
肺癌になったという人が何処に何人いるのですか?
という話なのです。
そして長崎ではどれだけ広島に比べて被害が大きかったか?データを明示するべきなのです。