こんばんは!
さらば5月病! しゃちょたまです。
書名 :ファイアスターター 上
著者 :スティーヴン・キング
訳者 :深町 眞理子
発行所:新潮社(新潮文庫)
読了日:2022年5月25日(水)(再読)
【あらすじ】
12年前、苦学生だったアンディとヴィッキーは、200ドルのために大学の心理学教室で薬物の投与実験をうけた。二人の娘チャーリーは、人や物を自然燃焼させる力=念力放火(パイロキネシス)の能力をもって生まれてきた。
実験は、実はCIAの下部組織《店》(ザ・ショップ)によるもので、超能力の開発を目的としていた。被験者たちを極秘に管理し、実験の結果を隠蔽しようとする《店》は、工作員を使って親子を執拗に追い回す。
手に汗握る逃亡劇です!!
40年前の小説ですけど
ホラーの帝王・キング大先生が若かりし頃に書いた傑作。超能力ものです。
ぼくがこれを初めて読んだのも、20~30年前なんだろうな。覚えてないけど。これだけ間を開けて読むと、初めて読むのと同じ、新鮮な感動
読み始めてすぐに感じたのは、チャーリーがどうも優等生でお父さんのアンディに素直に従うばかりで、あんまり面白くないキャラクターだなあと。キングは子どもを描く名人のはずなのに、こりゃどうしたことかと。
直接実験を受けたお父さんとお母さんはさほど大した能力はないんだけど、二人の間に生まれたチャーリーは恐ろしいまでの念力放火能力を持っています。
赤ん坊のころからです。ぐずって泣こうもんならその辺にあるタオルやらゴミ箱が燻り始め、気づくのが遅れれば炎が燃え上がり・・・
だからアンディとヴィッキーは、トイレの躾けをするのと同時進行で、火の躾けもしなければならなかった。
かわいそうに、ものごころついたときから「ダメ、ダメ」と言われ続けてきたのでしょう。きっと。
キングは子どもを描くのがものすごくうまい作家なのに、チャーリーは全然生き生きしてないし、素直すぎる・・・と感じましたが、たぶんそういうことなのかと後で納得。
上巻はお父さんのアンディの、必死の奮闘ぶりが読みどころかな。その超能力はちょっとした催眠術みたいなもんで、その力を使うとめっさ頭痛がしてどうもならんという
それでも娘を守るため、微弱な力を限界まで使って《店》から必死で逃げるのです。
娘を持つ父親にこれはたまらん
ところがこの上巻の最後でとうとう《店》に捕まってしまいます。ジョン・レインバードという恐ろしい男に!! シンプルな逃亡劇に非情な幕が下りる。
ああああ、どうすんだよ~
ってとこで下巻へ。
あ! このブログの終了までに下巻、読み終わるかな
2度目の映画化、6月公開だそうですよお客さん!!