IVIG(免疫グロブリン静注療法)を行った。今回は大分、調子が悪くなってきたので導入療法(体重×0.4ml)を5日間に分けて実施した。
治療:免疫グロブリン療法(導入療法)
薬剤:ピリヴィジェン
使用量:2000ml(体重×10ml×2)
期間:5日、400ml毎
免疫グロブリン療法は人由来の免疫グロブリン(主成分はIgG)を投与する。免疫を調整する。
副作用:頭痛、悪寒、筋肉痛、胸部苦悶感、全身倦怠感、悪心、発熱
無菌性髄膜炎、皮疹(汗疱)
私はIVIGをやったとて徐々に悪くなっていってます。多巣性運動ニューロパチー患者に対してIVIGは現在唯一の治療法ではあるが、よく効く人・少し効く人・やや効く人・あんまり効かない人と別れるようで、多くは慢性進行性である。私はやや効くかあんまり効かないタイプであろう。IVIGもよく効くタイプは皮下注射に変えたり、点滴の間隔広くできたりするので負担も軽減できる。現状、私はなんとか免疫グロブリンが頑張ってる状況だ。
最近、CIDPやMMNで新たな薬も開発されてきている。特に、MMN(多巣性運動ニューロパチー)の薬である"empasiprubart"はかなり期待できる。MMNは約半数に抗GM1-IgM自己抗体が検出される。CIDPで重症化している方でIgGが悪さをしているタイプはヒフデュラが奏功するようで、MMNの中で抗GM1-IgMが悪さをしているタイプはこの薬が効くのではないかと思われる。この辺は第3相治験の結果を待ちたい。
病気のことをAIに聞くのは怖くて、今までは避けてはいたがempasiprubartが気になったので壁打ちをしてみた。副次的にMMNについて理解が深まったので一部紹介したい。とりわけ、今回備忘録したいのは「免疫グロブリン療法+免疫抑制剤」の効果だ。
免疫グロブリン療法はざっくりいうと免疫の調整。自己抗体や補体など複数段階を間接的に調整する。
MMNやCIDPが何らかの原因で、自己抗体(IgGや抗GM1)が暴走する。→補体活性化→髄鞘に結合(CIDP)・Ranvier絞輪障害(MMN)→伝導ブロック→長期には軸索脱落
免疫グロブリンはこのうち自己抗体を薄めたり補体の活性化を抑えたり、髄鞘に結合したりするのを阻む。(詳しく書くと難しくなるので、あくまでもイメージ)
ヒフデュラはIgGをピンポイントで破壊するので、補体の活性化がIgG自己抗体由来の方はよく効く。(CIDPやMMNは脱髄が起こる原因がたくさんあり、まだわかっていないケースもあるので研究が進めば、さらに細分化されると思います。)
MMNの場合、リツキシマブ(免疫抑制剤)が効いたケースがある。今回知りたかったのはIVIGで不十分や不可の場合の免疫抑制剤の効果だ。
AIは
「MMNではIVIgが第一選択ですが、ステロイドは推奨されません。むしろ悪化する患者がいるためです。また血漿交換もCIDPほど一般的な選択肢ではありません。従来のガイドラインでは、IVIgが効かない・十分でない場合に、シクロホスファミド、シクロスポリン、アザチオプリン、リツキシマブなどの免疫抑制・免疫調節治療を「検討してよい」とされています。」と回答。
しかしながら、*「使えることがある」≠「しっかり効くことが証明されている」**のです。「特にシクロホスファミドは、古くから重症MMNで改善例がありますが、骨髄抑制、感染、不妊、二次悪性腫瘍などの毒性が問題になるため、ガイドラインでも積極的には勧めにくい薬とされています。」
だそうだ。
リツキシマブは臨床例がありAIは回答した。
「2009年の報告では、IVIgへの反応が次第に低下していたMMN患者3例にリツキシマブ単剤を使用し、持続的な臨床改善が認められました。」
「さらに非常に印象的な症例として、抗GM1 IgM陽性でIVIgの効果が不完全かつ徐々に低下していた患者にリツキシマブを投与したところ、その後10年間、IVIgを含む追加治療なしでも明らかな病勢進行を認めなかったという報告があります。もちろん1症例なので一般化はできませんが、MMNの一部に「B細胞依存性の強い病型」が存在する可能性を示唆します。」
「一方で、6人のMMN患者を対象にIVIgへリツキシマブを追加した研究では、B細胞はきちんと枯渇したにもかかわらず、IVIg必要量も筋力も有意には改善しませんでした。 この不一致が、現在もリツキシマブがMMN標準治療になっていない理由です。」
この辺がこの病気の難しさ、現在ではCIDPもMMNも一括りされている病気の総称であるかもしれず、患者数が少ないこともあり細分化されていない。
ただし、MMNの場合病気の原因の一例としてAIは
「特に抗GM1 IgM陽性MMNでは、抗GM1 IgMがRanvier絞輪周辺に結合して古典的補体経路を活性化し、C3沈着や膜侵襲複合体による神経障害につながることが実験的に示されています。しかも、抗GM1抗体価が高いほど補体沈着が強いという報告もあります。」
さらに、「MMN、とくに抗GM1 IgM陽性例では、B細胞系が作る自己抗体が病態に関与していると考えられています。抗GM1 IgMがRanvier絞輪・傍絞輪部のGM1に結合し、補体を活性化して膜侵襲複合体(MAC)形成やNaチャネル構造の障害を起こし、伝導ブロックや最終的な軸索障害につながる、というモデルです。」
「リツキシマブはCD20陽性B細胞を枯渇させる抗体薬です。したがって理論上は、
B細胞 ↓ → 抗GM1 IgMなどの自己抗体産生を減らす → 補体活性化が減る → 神経への攻撃が減る」
「実際、MMNの小規模研究では、リツキシマブ治療後に筋力が平均23%改善し、血清IgM自己抗体価が43%低下したという報告があります。これは「B細胞を抑えることで病態が改善する」という仮説とかなり整合します。」
ハルシネーションを起こしてないとすればかなりおもしろい結果となった。ソースは海外の研究結果なので自分では調べられないことを教えてくれた。リツキシマブ等の薬を使用するのには自分の病原体が何なのかを知る必要がある。現在の医療ではそこまで詳しく調べないけれども主治医に相談して追及、それこそ主治医と壁打ちするのもいいかもしれない。新たな発見や駆け引きにも使えるかもしれない。医者は患者にとって高く強固な壁みたいな存在なのだから遠慮せず打ってみてもいいかもしれない。
