「ええっ、そうなの!?」と、夫が遺骨ダイヤモンドへの感想を漏らしました。

世界で初めて合成ダイヤモンドを成功させたのは、アメリカGE社の流れをくむ老舗ラボ。アメリカやイギリスをはじめ、世界10ヶ国以上でその技術が展開されています。関わっている会社も1社だけではありません。世界中に約10社が遺骨から作るダイヤモンドを取り扱っており、その中で日本国内で申し込みできるのは約6社ほどあります。

今回は、そんな遺骨ダイヤモンドについて、皆さんが抱く疑問に徹底的にお答えしていきます。


 

遺骨ダイヤモンドの基礎知識

 

 

遺骨ダイヤモンドのラボはどこにあるの?

 

ラボの多くはアメリカ・スイス・フィンランドにあり、各ブランドの窓口によって異なります。

 

遺骨からダイヤモンドが作れるのはなぜですか?

 

ダイヤモンドの主成分は炭素です。遺髪や遺骨などから炭素を抽出してダイヤモンドを作ることができます。これは人工的なHPHT(高温高圧)工程を用いますが、実はこれは天然ダイヤモンドが地球の地下150kmのマグマで作られる現象を人工的に再現したものなんです。

 

遺骨に炭素は本当に存在しているの?

 

火葬により、ほとんどの炭素は二酸化炭素に変化して気化します。しかし、遺骨や遺灰には約1%の炭素が残っています。この残された炭素を抽出し、ダイヤモンド合成の材料としているのです。

最近では、大気中の二酸化炭素から合成ダイヤモンドを生成する方法も登場しています。素晴らしいことですよね。(※ただし、遺骨ダイヤモンドのラボでは大気中の炭酸ガスは利用していません。)

 

遺骨ダイヤモンドは本物のダイヤモンド?

 

はい、遺骨ダイヤモンドは本物のダイヤモンドです。正確には「合成ダイヤモンド」と呼ばれます。

「合成石」という呼び名は、天然にも存在する石(宝石のことです)を人工的に作り出した石を指します。そして、「ダイヤモンド」という呼び名は、炭素のダイヤモンド結晶にしか使えない呼び名なのです。

遺骨ダイヤモンドも天然ダイヤモンドと全く同じ物理的・化学的・光学的特性を備えています。生産施設(ラボ)で、天然ダイヤモンドの自然な形成条件を再現し、遺骨由来の炭素から合成ダイヤモンドを生成しているのです。


 

遺骨ダイヤモンドの価格とカラー

 

 

遺骨ダイヤモンドのお値段は、どう計算するの?

 

価格は、まずダイヤモンドの値段を価格表から選び、その後にジュエリーの値段をジュエリーの価格表から探します。ジュエリーの場合は、取り付けるダイヤモンドによって値段が多少変わるため、おおよその値段になることがあります。

ダイヤモンドとジュエリーの値段を合わせた価格が、メモリアルダイヤモンドの最終的な値段になります。キャンペーンが実施されていることもあるので、申し込みをする前に必ずダイヤモンドの窓口へ見積もりをお願いしましょう。

 

遺骨ダイヤモンドの最低価格は?

 

ミニダイヤペアで264,000円が最安値です。

おすすめは、0.10ct(直径3.0mm)のファンシーオレンジです。これをジュエリーに加工した場合(ダイヤモンドをリングに合わせた場合)、約45万円になります。メモリアルダイヤモンド単体での最高価格は約300万円になり、ジュエリーを付けた場合は約340万円です。

 

遺骨ダイヤモンドのカラーはファンシーオレンジだけ?

 

いいえ、ファンシーオレンジの他に、メモリアルダイヤモンドのカラーは4色あります。

  • ファンシーオレンジ

  • ファンシーイエローグリーン

  • ファンシーレッド

  • ファンシーブルー

  • カラーレス(無色透明)

オレンジに続いて、ブルーのダイヤモンドを希望される方が多いです。

ダイヤモンドのカラーは、ダイヤモンドを合成する時に、材料の炭素の中に遺された微量な元素(厳密には、炭素の中に含まれる不純物ともいえます)によって形成されます。

特にファンシーオレンジは窒素によるものです。何も付加しないダイヤモンドは、このオレンジ色が現れやすくなります。素材によって個性的なオレンジの強弱があり、温かみも感じられるようです。


 

遺骨ダイヤモンドのその他の疑問

 

 

磨かれていないそのままのダイヤモンド原石がほしい

 

**ラフダイヤモンド(原石:ラフカットダイヤモンド)**でも依頼できます。価格表には載っていないことが多いので、別途見積もりを取り寄せるのがおすすめです。

 

ダイヤモンドだけでもいいですか?

 

はい、ダイヤモンドだけを手元に残される方も多いです。ダイヤモンドは、専用のオリジナル化粧箱に入って届きます。化粧箱に入れたままリビングに飾ることもできますよ。

 

ダイヤモンドのカットを変更したいのですが…

 

ダイヤモンドの大きさや色によっては変更できないこともあります。申し込み後であれば、早めに問い合わせてみてください。カットはラボで行われる工程の最後のほうなので、早めに伝えれば変更できる場合もあります。

 

複数人の遺骨や髪の毛をダイヤモンドにできますか?

 

はい、複数の人の遺骨や髪の毛を使ってダイヤモンドを作ることも可能です。お墓の引っ越しや墓じまいの際、最終的にダイヤモンドにして供養されるご家庭も増えています。ご先祖様の遺骨をすべて一緒にして手元供養されるのも良い方法だと思います。

遺骨以外の素材(例えば、髪の毛など)を使う場合でも同じように可能です。ウェディング用のダイヤモンドでも、お二人はもちろん、家族やペットの毛を合わせてダイヤモンドを作ることもできます。

 

古い遺骨からもダイヤモンドは作れますか?

 

保管状態にもよりますが、年数経過した遺骨でもダイヤモンド製作に問題ありません。遺髪も同じです。詳細は窓口へ相談してみましょう。

 

遺骨や遺髪はどれぐらい必要ですか?

 

一般的に、遺骨は60g、髪の毛の場合は2gが目安です(※各社で違いがあるので、必ずダイヤモンドの窓口へ問い合わせてください)。

 

遺灰や毛髪が足りない場合はどうすればいいですか?

 

様々なご事情で、遺灰・遺骨が少ない、または手元に遺骨がない場合でも、ダイヤモンドを作ることは可能です。故人に由来する思い出の遺品を使う方法があります。

遺骨が少ない場合でしたら、家族の毛髪などを混ぜることもできます(遺骨が少ないときは、この方法が一番おすすめです※個人的見解です)。ご本人様自身のものではなくても、思い出が詰まった温かい想いからダイヤモンドができあがります。まずは窓口に相談してみてください。

 

余った遺骨や遺髪はどうなるのですか?

 

遺骨・遺灰・遺髪はすべて使用されます。ダイヤモンド以外に残るものはありません

 

遺骨をどうやって送るのですか?

 

回収用の袋を送ってもらえます。遺骨・遺髪をその袋に入れて返送するか、地域によっては自宅まで取りに来てもらえる場合もあります(※地域によります)。窓口へ相談してみましょう。

 

キャンセルができるタイミングはいつまでですか?

 

申込書への捺印した日付から7営業日以内が一般的です。別途手数料が必要になる場合もあるので注意しましょう。

 

ダイヤモンドのサイズを確定することは可能ですか?

 

ダイヤモンドには個体差があり、合成したダイヤモンド原石のなるべくクラリティの高い部分を選んでカットして作ります。そのため、カットするまで大きさの確定はできません。

もし注文した大きさより小さいダイヤモンドになった場合は、差額が返金されます

ダイヤモンドの大きさを確定保証するオプションサービスもあります(さらに大きめのダイヤモンドを合成して確定保証の大きさを確保するサービスなので追加料金がかかります)。

 

ダイヤモンドの製作にはどのくらいの時間がかかりますか?

 

通常、製作期間は約3ヶ月〜6ヶ月必要です。

  • 輸送状況

  • 遺骨、髪の毛の個体差

  • ダイヤモンドのカットやサイズ

これらによって、出来上がる期間は前後します。ジュエリーは国内工房での加工となるため、ダイヤモンドが出来上がった後、さらにジュエリー加工期間も必要です。現在は世界情勢の関係から、半年以上かかることもあります。これは生産の問題ではなく、安全に国際輸送するための時間だそうです。

 

ダイヤモンドの鑑定書に書かれている内容は?

 

完成したダイヤモンドには鑑定書が発行されます。その鑑定書には、ダイヤモンドの宝石としての価値を鑑定したカラット、カラー、カット、クラリティの記載の他に、「どなたの炭素から作成されたダイヤモンドであるか」が記載されています

 

ダイヤモンド申し込み後、内容を変更できますか?

 

申し込み後の変更はできません(作業工程の段階によっては可能な場合もあります)。早めに窓口まで連絡するようにしましょう。

ジュエリー部分(リングやペンダントの金属部分)は、ダイヤモンド完成前まで変更ができるはずです。ただし、対応できないジュエリーやオーダーメイド品もあるので、こちらも窓口に相談してみてください。

 

ショールームはありますか?

 

はい、東京都内にアトリエショールーム『atelier grace』などがあります。ゆっくりと流れる音楽と温かい木のぬくもりを感じながら、世界に一つのダイヤモンドにぴったりのジュエリーを選ぶことができますよ。

 

遺骨をすでに納骨してしまいました

 

納骨されている場合でも、手続きを行うことで遺骨を返却してもらえることがあります。まずは墓地などの管理事務所へ相談してみましょう。

 

遺骨ダイヤモンドのサイズは遺灰や遺骨に含まれる炭素の量で決まりますか?

 

ダイヤモンドのサイズは、高圧高温装置(ダイヤモンドアンビル・ダイヤモンドインキュベーター)にどれだけ長く留まるかによって異なります。成長段階に長く留まるほど、ダイヤモンドは大きく成長します。

 

ダイヤモンドでも埋葬が義務付けられていますか?

 

遺骨ダイヤモンドの埋葬を求める法律はありません

ただし、遺骨ダイヤモンドを作った後、手元に遺骨が残った場合は、残った遺骨を埋葬する必要があります。埋葬する場合は、火葬場で渡される火葬埋葬許可書が必要になります。

 

申し込みの手続きは簡単ですか?

 

テレビやラジオでのショッピングと変わりません。そんなに難しい手続きではないので、ぜひダイヤモンドをデザインする気持ちで始めてみてください。

ダイヤモンドの色、カット、カラットを決めます。そのあと、ダイヤモンドを指輪にするかペンダントにするかを決めていきます。指輪もペンダントもデザインは無数にあります。ダイヤモンドの色・カット・大きさで、ジュエリーの素材やデザインも考慮しなくてはなりません。

お気に入りのデザインだからこそ、いつも手元に置いておけるものだと信じています。


 

まとめ|愛する故人との「記憶」を形に

 

「ええっ、そうなの!?」と遺骨ダイヤモンドの感想を漏らした夫のように、まだ知らないことも多いかもしれません。

愛する人を失った後、その記憶をあなたの心に保ちたいのは人間として当然のことです。人類は技術革新によって「記憶にとどめる」ための創造的・革新的な方法を進化させています。現在はお墓の管理が難しくなっていることから、お墓に代わるご供養の形が求められている時代でもあります。

遺骨ダイヤモンドは、まさにそんな現代のニーズに応える、美しく新しい供養の形と言えるでしょう。