安楽死のドキュメンタリ番組を見て思ったこと② | ~緩和ケアやいのち、日々の出来事や想いを~

~緩和ケアやいのち、日々の出来事や想いを~

3度のがん経験や、がんの患者さんとのふれあい。
昔、白血病で亡くなった長男のことを想いながら、
日々の出来事や想いを書いています。

日頃、気軽に口にできない安楽死。

日本では許されていない安楽死。

いのちは尊いのだから、そんなことはいけないこと・・・。

でも、死ぬより苦しく痛いとき、そうとばかりは言えない・・・・・ような気がします。

 

この冬、親戚が緩和ケア病棟で亡くなりました。

 

急性期の病院から緩和ケア病棟転院は、今の時代は日数がかかることがあることを

覚えておいて欲しいです。

そして、緩和ケア医の質の大きな違い、これも覚えておいて欲しいです。

 

私の親戚Aさんは高齢でしたが頭はしっかりし、詳細は書けませんがまだ現役でした。

がんが急変し、「大学病院は治療するところです」と退院を迫られました。

Aさんの娘さんから、たびたび状況報告と相談、そして気持ちの吐露。

この辺りは割愛します。

 

何とか緩和ケア病棟のある病院へ入院。

ところが、疼痛コントロールがうまくいっていません。

「こんなに苦しい思いしないといけないような、悪いことをお父さんはしたのかなあ」

何度も何度も、「苦しい、殺してくれ」と・・・・・。

 

下火になっているとはいえコロナ禍のため、1日15分の面会のみ。

 

いのちが尽きるとき、「氷、氷、氷を口に入れて」と頼むと、

緩和ケアの医師は「誤嚥したらいけないから」と拒否。

 

見るに見かねた看護師さんが、「先生、食べさせてあげてください」

 

氷のかけらを口にし、「あ~、おいしい」

それが最期の言葉・・・・・。

 

緩和ケアの質が高いところとそうでないところ、見極めが大切です。

 

がんの終末期と治癒不能な病気と比べてはいけませんが、安楽死を選び海外で

ゆったりと幸せそうな表情をして逝かれた女性の姿が目に焼き付いています。

 



勇気を出して書きました。