柳田邦男さんの記事を読んで想い出したこと | ~緩和ケアやいのち、日々の出来事や想いを~

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3度のがん経験や、がんの患者さんとのふれあい。昔、白血病で亡くなった長男のことを想い出しながら、
日々の出来事や想いを明るく書いていきます。

柳田邦男さんが書かれていた、文藝春秋8月号「この国の危機管理を問う」

いつも物事の核心を突いておられ、読んでいてこころに響きます。

 

読みながら、思い出したことが2つあります。

 

①子どもを亡くしてこころが虚ろだった頃、柳田邦男さんのご講演を

下関で拝聴しました。まだ『千の風』が世に出る前のことです。

そのときに、『千の風』の詩を紹介されました。

私はお墓になんかいません。風になってあなたの傍にいます・・・。

 

これを聴いて、「そうだ、そうなんだ!」と子どもの魂は私の傍ににいると感じ、その日をきっかけに前を向いて歩めるようになりました。

素晴らしいご講演!

生きる力をいただき今でも感謝をしています!

 

②山口県光市主催の講演会に来られたときに、市の方や

NPO代表の私、Yさんという高齢の方もご一緒に昼食をとる機会を

頂きました。

 

以前、このブログにも書いたことがありますが、

Yさんの息子さんは白血病のため、兄弟間の骨髄移植をされました。

日本で初めての骨髄移植が原因の死亡だったそうです。

結果的に兄弟共に亡くなられたという、とても悲惨で辛い体験をされています。

このことを哀しそうに私にも話してくださっていました。

 

そのYさんの話を直接聞かれた柳田邦男さんは、後日、ご自分のご著書をYさんに送ってこられたそうです。

 

「辛い体験を聴いていただいた上に、お手紙と共にサイン入りの本が送られてきました!」

そのときのYさんの嬉しそうな顔が忘れられません。

最期にお会いしてから随分時が経ちました。

お元気でいらっしゃることを祈っています。

 

人は、哀しい想いをした分、人に優しくなれる・・・・・・のですね。

 (最初の奥様が長年、ご病気でした。また、息子さんの自死も)

いつまでも、勇気のあるご意見を発信していただきたいです。