このところ自然素材のブームですが、内装材に珪藻土を使っているというのが売りになっていることも多い。吸放湿性がある、シックハウス防止に効く、健康によいなどなど。確かに珪藻土自体の吸放湿性能は高いから、それを壁に塗ることは室内環境を改善することは確かでしょう。
しかし実際に内装建材として売られている「珪藻土建材」に吸放湿性能はいったいどの程度あるのでしょう?
珪藻土にはいくつかの種類がありますが、太古のプランクトン(珪藻)の遺骸が堆積したものであることは同じです。石灰化した粒子(プランクトン遺骸)の表面に無数の孔が空いていることから、活性炭のような吸放湿効果が高いのです。
問題は、その「珪藻土」と建材として販売されている「珪藻土建材」とは同じ物か? です。
ところで漆喰や石膏、セメントは水を混ぜれてしばらくすると固化します。しかし珪藻土には固まる性質(自硬性)はありません。
乾くとまた土の状態に戻ります。
珪藻土製品として代表的な七輪が固まっているのは、高温で焼いているからです。その七輪でもこすれば、珪藻土が容易に削れてきます。
正確には、七輪の製造方法は「切り出し」と「練り」があって、ともに釜で焼くようです。前者はやや高価なもの、後者は廉価なものです。
しかし左官材として販売されている「珪藻土建材」は壁に塗ると確かに固まってきます。ではなぜ固まるのかというと、珪藻土に固化材が混ぜられているからです。さて
ではその固化材の成分はいったい何なのか?
