ヤマダ電機で買い物を
している時だった。
部屋にWi-Fiが欲しくて
身分証明書が必要だったので
マイナンバーを探していたら
銀座にいた弟が私のマイナンバー
を持っていた。
「ヤマダ電機まで持って来てよ」
「20時くらいになるよ」
「じゃあ一度家に帰るわ」
ということで狭山市駅で
待ち合わせをしてヤマダ電機に
向かった。様々な書類に
目を通してサインをしている時に
お母さんから弟へLINEが来た。
「親父が倒れて救急車で
運ばれたらしい」
「え?え?どういうこと?」
「頭を強く打って倒れたみたい」
偶然なのか必然なのか
ヤマダ電機の目の前の病院で
私たちはそのまま2人で
病院へ向かった。
到着すると妹夫婦が先に来て
いて、母はひどく落ち込んでいる
ようだった。
「お母さん大丈夫だから」
「うん。お父さんの靴間違えて
持って来た」
「片方違う靴だね」
「うん」
その後から三女の妹夫婦も
やって来て8ヶ月の甥っ子を
連れて来てくれたので
場が和んだ。
皆んな近所に住んでいて
いざという時に30分で
集まれる距離感に安堵する。
病院に到着して3時間という
時間を長く感じさせないように
私はセラピストとして
座ってできる施術を
皆んなにしていた。
セラピストで良かったと思う
瞬間は数え切れないが
昨夜は確信した。
皆んな肩が凝り
背中の張りが強く
腕がガチガチで
手が荒れている。
触れながら涙が出そうになった。
「頑張り過ぎだよ、、、ね」
水仕事や立ち仕事をしながら
3人の子育てをして
ダイエットも30キロも
成功している話などを聞いて
同じことができるだろうか?
と考えた時に
「私にはできない」
と初めて素直に思った。
私は妹たちを心から尊敬している。
お父さんは真面目で
決めたことは必ず
やり通す人間だから
毎日10000歩を歩いて
いたらしい。
雪の日だからと3000歩に
減らして帰宅する途中で
脚がふらつき頭を強く殴打
したようだ。
寒い中1時間ほど
誰にも気づかれず
耐えていたらしい。
結論から話すと無事なので
安心してほしい。
生きてて良かった
生きててくれてありがとう。
自分は健康だからと
過信しないことや
家族が定期的に
集まれる環境に身を置くこと
お互いの身体に触れて
元気を与え合うこと
甥っ子や姪っ子の大切な
成長の期間を温かく見守る
時間を作ること
お父さんが倒れたことが
きっかけで
とても大切なことを学んだ。
全てはメッセージ。
皆んな!
今日も生きててくれて
ありがとう。
#藤川恵美子
#藤川恵美子エッセイ