今回私たちが選んだのは、『初めての富士登山3日間』というツアーです。
吉田ルートで登り、1日目は7合目の鎌岩館まで歩き、2日目はご来光を拝んだ後、山頂に向かいます。途中で2コースに分け、1つは山頂に登った後、お八(鉢)巡りをして8合目の太子館まで下る組、もう1組は山頂でゆっくりした後8合目まで下ります。
さてさて、続きを…。
登山に必要のない荷物は、持っていってはいけない、預けるところがないという思いこみが私にあったので、必要最低限に抑えた荷物しか持ってきていません。その荷物を背負って出発します。
他の人はというと…。なんとスーツケースも持ってきていたではありませんか。登山開始の5合目で不要な荷物をこのツアーが抑えて置いた場所に置いていました。
ま~えいか!それならこの荷物を全部背負って、頂上まで上がってやろうじゃないか~!
添乗員さんによると、いつもなら40名以上のツアーになるそうなのですが、今回はなんと23名。添乗員さんもラッキーでしょうが、初心者の私たちにとってもガイドさんや添乗員さんの目が行き届きやすいのでラッキーです。
うきうきしながら登山開始。最初はほぼフラットな道。
「お~っ!あれがてっぺんか~。」
ガイドさんの話も楽しく聞きながら、わくわくして歩きました。
6合目に到着。出発して最初にあるトイレです。
ここは簡易トイレ。
そうそう。ここは山の上。下水口に流れていくわけじゃあありません。汲み取りに来てくれるわけじゃありません。ちょっとコストはかかるけれども、環境のことを考えてバイオトイレになっています。200円を出してトイレに行きます。ちなみに頂上は300円です。私は、このトイレを利用するために、小銭入れに100円玉を30枚程度入れて持っていきましたよ。実際にはそんなに使いませんでしたが、ドリンク購入等の時に利用したので助かりました。
山だから簡易トイレは仕方ないなと思っていましたが、このようなトイレはここだけでしたね。
私の服装は、ランニングタイツの上に短パン、上半身はTシャツに極薄のウィンドブレーカーです。手袋は、使い古しの指先が出ているBike用のグローブ。両手にストックを持っています。
ツアーでは、ガイドさんが全て道案内をしてくれるので道に迷うことはないのですが、そうでない方はこの標識を見落としたら大変です。
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山の天気は変わりやすい。雲が斜面を駆け上がっていきます。
たびたび振り返り、登ってきた経路を確かめます。
これは、雪崩や土砂崩れをせき止めるためのものです。
昔、噴火だったか雪崩だったか?斜面を滑り降りた土砂が麓の村(今の富士吉田市)を半分壊滅させたことがあったそうで、そこまで想定しているかは知りませんが、被害を最小限に抑えるために作られたものです。
いかん、いかん。理屈ぽ~なった。
だんだん日が暮れてゆきます。しんどくて、下ばかり見たらこんないい景色を見逃します。
暗闇の岩場にはちょっと苦しめられましたが、なんとか初日の宿に到着しました。
カミさん、もうぼ~ぜん。
この狭い斜面の平な土地に、ま~よう家を作ったもんや、と感心しながら鎌岩館に入りました。
山小屋では当たり前なのかもしれませんが、登山初心者にとってビックリしたのは、寝床のスペース。ツアー客は、基本男女混合のざこ寝です。もちろん男女が隣り合わせにならないようにはします。1人分のスペースは半畳、つまり2人で1畳に寝なければなりません。不慣れな私は、とにかく横になるだけでまぐろ状態で天井を見上げてました。
でも、横になっているだけで疲れが取れるので、眠ることは難しいと覚悟して横たわってました。
4時半前に目が覚め、45分かな?宿の番頭さんが起こしに来てくれて、ご来光を拝みに外へ出ました。
少し雲がかかっています。山中湖がほらっ!つかんでやりました。
さて、2日目。7合目から山頂、お八巡りをして、2日目の宿8合目にある太子館まで下山する予定です。
さあ、がんばりましょう。
この斜面転げ落ちたら、どこまで行くんだろ~って思いました。他ではまず見られない景色だと思ってます。
まだまだ序盤ということで、カミさんは余裕の笑みを浮かべております。
木がなくなってきて、草花とごろごろっとした岩だけになってきました。
「体力に自身のない方は、先頭を行く私の後ろを付いてきてください。」
頑張れ、カミさん。
こんな感じ~。
比較的年輩の方々の多いツアーでしたので、休憩のインターバルが短くスピードもゆっくり目でした。だから、随分と楽に感じられましたね。
「高山病を防ぐには…」
これは、メインのガイドをしてくれた人の合い言葉です。
「深呼吸、荷物を降ろして肩を回し血流をよくしましょう。そして、水分補給をしましょう。」
休憩の度に、いや、歩きながらも行ってましたよ。
遙か上方に見える頂を見ながら、コツコツと登っていきます…。同じツアーの方と話ながら登るのも楽しいものです。
まだまだ続きます。