医学部受験記10・11 数学弱者が医学部に！?不可能を可能に 数学の解法暗記
とある国立大学の医学図書館のPC室より
大学の入学式からはや一か月。想像以上にかつかつな大学の授業スケジュールにいまだ喘いではいるが、受験期の経験を残しておこうと思い、思い立った五月の連休の日。
小生が高校三年間をどのように過ごし、国立大学医学部の現役合格を手にしたかをここに記すことで、志はあれども、右往左往している後輩諸君の参考になることを願う。
私の通っていた県立高校は、難関大学の合格者を多数輩出する高校ではあったが偏差値的に見れば県下五番。医学部進学者数は県内の優秀な私立中高一貫校に遠く及ばず、年に10人も医学部進学者が出れば万々歳という感じだった。
一年時の頃より、志望は医学部に決めていた。無論医療現場が生易しい職場ではなく、年に数人の研修医の方が過労のために仕事を続けられなくなり、最悪亡くなっているようなことも知っていた。しかし、私は医師として人命を救うことに恍惚感を見出していた。ある人は、自己満足、あるいは偽善というかもしれない。しかし、私はそれでよいと思う。助けられる側にとってはたった一つしかない命である。助けるものが何を思って助けているのかがそれほど重要だろうか。
志望の決意は固かったのだが、一年次は授業についてゆくのがやっとで、具体的に入試のために自分で意識して行ったことはない。良く勘違いされる人がいるのだが、医学部に合格したからと言って、その人の能力が特別優れているということではない。私も至って平凡な人間で、おそらく知能テストを受けても平均的なスコアのうちに収まると思う。むしろ周りの人よりも数理的能力に欠け、頭の回転も遅く授業中は頭の周りを絶えず疑問符がうごめいているというような状況であった。もし仮に医学部合格者が優れている点があるとすれば、それは自己管理能力だろう。勉強とは己との戦いであることが多い。現代、世の中には受験生を誘惑するものが満ち満ちている。（スマートフォン、TV,PC etc.）これらの誘惑から目をそらし、勉強へと集中する能力がもとめられるのだ。
自分の能力が平均並みであることをよく自覚している人でも大丈夫。必要なのはその志を貫徹する気力と方法論なのだ。私がこれから書くことを参考にして、医学部に合格する人がいてくれたらこの上ない喜びである。
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