木村家の人びと | なないろDreamer

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木村家の人びと
監督滝田洋二郎
1988年 フジテレビ制作

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時はバブルで景気のいい頃なのに、内容は小銭を稼ぐ話です。

木村家の家長である父親役に鹿賀丈文。母親に桃井かおり。子供が二人いて、長女は小学生で高学年の岩崎ひろみ。末っ子に伊崎充則。この男の子は子役としてよく見かけましたね。黒澤明監督の「夢」狐の嫁入りに出ていたのも印象的です。

岩崎ひろみは後にNHK朝の連続ドラマふたりっ子に出てブレイクしてます。
あの木村家長女役だったと知った時は驚きましたね。なんか顔が違ってたから(笑)

木村家の人々では親の影響を受けて、小銭集めに余念がないテキパキした役です。

親はというと、近所の老人達に僅かな小銭を与え新聞配達をさせ、弁当を作り会社で売る。
エッチなモーニングコールをかけて今でいう副業をして小銭をせっせと稼ぎます。

それを家のリフォームの為泊まりにきていた親戚の柄本明、木内みどりが怪訝に思います。

柄本明も宿泊代などキッチリとられます。

また夫婦の夜の営みも、桃井かおりは何百円か取ります。

見ていて痛快ではありますが、末っ子の子供はそんな家が嫌なんですよね。
叔父である柄本明は、よく君はまともでいてくれたと喜び、家庭状況を不憫に思います。養子に引き取りたいと言ってきます。

何も考えていないような軽ーい父親や、母親も困り、代わりにベルマークをひたすら集め出します(笑)

木村家の隣人は、今まで木村家がしてきた小銭稼ぎを代わりにやりだします。

結局小銭を稼ぐことがやめられない木村家は、そのあと隣人とのバトルになるのですが…

キーとなるのは老人ですね。
新聞配達をしてくれる老人達はどちらにつくのか?(ちなみに新聞配達は運動になるし、小銭も貰えて一石二鳥だそうです)

木村家に柄本明と泊まりに来ていた、鹿賀の母親、、おばぁちゃん目当ての老人達が、木村側に付くことになります。高齢になっても色恋は尽きないようですね。

そして老後は暇をもて余している高齢者がなんと多いことでしょうか。


テンポがいいのでスルッと観れますが、少年が可哀想な場面も多く、(狐の嫁入りも可哀想だったなぁ)唯一まともな少年に感情移入を観客はするので、再見しようとする映画ではないかもしれません。
小銭集めだけを描けばカラリとした内容だったと思います。

しかしDVDになっていないのは意外でしたね。