乙女座的書物。 | シン・135℃な裏庭。

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小川洋子さんの『ミーナの行進』を読み終えました。

小川洋子さんといえば『博士の愛した数式』。

数式アレルギーだった私が、数式から天と愛を交わす博士に魅せられ、ラストシーンには宇宙空間に翔ばされてしまったほど深いエクスタシーを感じてしまった一冊ですラブラブ

その、ある意味小川さんらしいともいえる美しさに溢れる作品でした。

小川作品って、なんというか『乙女座的』なんですよね。勝手なレッテルなんですが、、

乙女座って、神経質、秩序、ルール。。のようなともすれば堅苦しい世界を構築させるようなワードに満ちているのですが、

そのワードから宇宙、この世の成り立ちを拡げるというか。

宇宙には圧倒的な『秩序』ってあるでしょう?もう荘厳かつ厳粛な。その厳粛な秩序を見つけて、その秩序にナニが意図されているのか?

そこを粛々と情弱に流されずに丁寧に言葉にしていく。まるで、9月、乙女座の季節に吹く乾いた風のようにドライに。

私は一度だけ『宇宙の秩序』というものの海に浮かび、それを全身全霊で理解したことがあります。

長い陣痛の間に疲れはてて意識が朦朧となった時に、気づけば漆黒の宙に浮かんでいました。

その浮遊は、本当に気持ちよくて気持ちよくて。

そこにベイビーが浮かんでいました。   

ベイビーと私はお互いにいとおしくてならないという感情と顔で、互いに浮かびながら手を取り合ったり、またふわふわと離れたりという遊びを繰り返していました。

その幸福感たるや、地上での幸福感と比べ物にならないくらいで、また楽しいのです。

そして、私はとても美しいのです(一応、乙女座的に記載しておきます)

その時、私は全身全霊であることを理解しました。

それは


『宇宙は一ミリの誤差もなく平等である』

ということでした。

それは数式を理解したとかではなく宙という海の中にいて完璧に理解したのですよね。どのように、ではなく、ああ、そうかと。 
 
それはAI など遥かに凌ぐほどの厳密さで、恐らく地上に意識があるうちは理解できない種類の平等さなんです。

もっと魂的な視点も持つことでしかその片鱗さえ理解できないというか。 

その圧倒的秩序の『わかった』。

に、小川作品はアプローチしていく感じです。

秩序と詩的が同列に並ぶというか、秩序と詩的でさえ平等というか。

段々天秤座みたくなってきましたね笑


そういえば、『博士の愛した数式』を読んだのも『ミーナの行進』やその他を読んだのも、期せずして乙女座の頃のようだったと気がつきました。

ホロスコープで金星が乙女座にあり、木星や他の天体が天秤座にある私は、小川さんの描く大いなる秩序とそこで得た永遠に色褪せない美しいアンティーク調の詩的な静けさにこの時期魅せられてしまうのかもしれません。


9月の乾いた空にとてもあう、小川さんの本を、大好きなEPOさんのこの歌に乗せて。。