『この時期の変化は後の時代に誕生する新たな世界の、その誕生の経路を開く過程の変化であったと、後の時代に見なされるであろう。
しかし一方では、それは苦難の時期でもあるだろう。
そしてその36年後である2048年頃には、東西スピンの優位性の交代は一つの実を結んでいることが誰の目にも明らかとなっているだろう』
『あなたが思い描いているレベルにおいてはそうだと言ってもよい。だが、これから始まろうとする世界は、あなたが思い描いているそのイメージを大きく超えたものだ。
その時期のそれはまだほんの発芽の段階にすぎない。それでもあなた方の目にはそれが驚異的な変化に見えるだろう。
東洋の諸地域は、いったん、現在の経済体制に乗る形で発展へと向かうことになる。
これは、2048年までは、0度(イギリスあたり)領域のパワーが、現象界ではまだ作用し続けるからだ。
だがそれは、大地のパワーそのものではない。大地のパワーはすでに東回りスピンへと転換を始めており、現象世界では、いわばその残り火がしばらく燃え続けるのである。
大地のパワーそのものは、大地の変動と共に転換を達成するが、過去へ執着しがちな人間の変化はそれに遅れ、社会変化はさらに遅れがちとなる。
だが、あなた方の変化は早いほうが摩擦が少なくてもすむのだ。
東回りスピンへの優位性の移転により、日本以西の東洋諸地域がまず活気ずくことになるだろう。
あなた方の予想を上回るほどの経済的開発がアジア地域で急速に展開することになり、下降する欧米と急加速のアジアの発展という、好対照が極端に露になるだろう。
今は清潔感のないアジアのさびれた小都市も、この半周期である2030年頃には、非常に美しい芸術性を備えた都市となる。
そしてアジアの人々は、自身への自信を取り戻しながら、既存の経済体制を超えたアジアらしい社会を求めるようになるだろう。
その変化の源泉は、政府や行政ではなく、民間から沸き起こり、国家はそれに従わざるえなくなるだろう。まず、アジア全域の民間に対して新社会への流れを与える人々が日本にあふれるようになるだろう。
あなた方日本人は、アジアで最初に欧米化へと向かい、そのマイナス面も咀嚼しているが、それを土台に、どうしたらそれを超えられる新しい社会へと向かえるかを、すでに潜在レベルでは希求し始めている。
そうして、多くの日本の民間人が民間レベル、意識レベルでアジアをリードするようになる。これが2030年までに急速度で生じる変化である。
それは決して行政的リードではない。
個々の意志でアジア諸地域をリードする。しかし、そうした人々すべての意志の背後には一つの意志が働いているのだ。
それは、135度の意志、すなわち、このあなた方の星の聖なる意志である。
そうして、個々の意志でありながら、同時に一つの方向を目指した新たな文化的変化がアジアに生ずるようになる。
その文化的変化が、しだいに社会体制にまで及ぶことになるのだ。』
『ガイアの法則2』より。☆
千賀一生さん。☆