あれは、中2か3の夏休みだった。☆
なにげにつけたテレビはユニバーシアード神戸大会のバレーボール男子の試合を写していた。
私は、今までにないほど心を奪われた。☆
その中の1人に
恋
をしてしまった。☆まじで恋する五秒前どころか、恋した…

彼の名は熊田康則さん

あのアタックの重さ。
なぜか鼻をさわったあとにネットにナニかをつける仕草。
(後日、バレーボールマガジンにて、あれはおまじないだったということが判明)
運命さえ感じた。。☆
(わたし、このひとと結婚する
)通販で購入して食い入るように読んだ別冊バレーボールマガジンで、熊田さんの好きな女性のタイプは、髪が長くて、日焼けの似合うスポーティーな明るい女性とのことだった。
髪が長い以外ははずしてないと思った。
髪を伸ばしはじめた。
(やっぱりわたしをさがしてるんだ
)当時、熊田、河合、井上といえば、わんわん三銃士、もとい、三銃士と呼ばれるほどの異常な人気を博していた。
学校の女子たちも例外ではなく、私たちは休み時間、踊り場で飽きることなくバレーボールをして遊んでいた。
ちょうど、私たちの世代が第一期生となる新設の高校ができていた。
県立の普通校は市内で1つしかなくて、もう一個できる。
入試形態は合同選抜で合格者を、地域が近くを優先して振り分けるという話。
私たちの校区は断然新設高よりだったから、
バレーボールサークルのみんなで、その学校へ入って、バレーボール部に入ろう!入ろう!わーい!入ろう!!
と、むちゃくちゃ盛り上がって盛り上がって鼻血が出るほどだった。
先輩とかいないしさ~
一年からちゃんと練習できるじゃない?
めっちゃ強くなってさ、全国大会行って~~~
ここまでは、仲間との会話。
ここから実は、みんなに話していないけども、壮大な計画が個人的にあった。
いや、野望だね♪
全国大会に行った私は、実業団入りをする。
もちろん、南足柄の富士フイルム。
そこで、熊田さんと出会う。
私たちは恋に落ちる。
だって運命だもの。。☆
そして、二人は結婚するのでした~

きゃーーーーーーー!!
忙しい妄想だった。
そんな明確な野望を抱えて受験した。
合格発表をみて、目の前が真っ暗になった。。
受かっていたけど、私は、もう一つの老舗の恐ろしい進学校のほうへ配属が決定されていた。
バブルがはじけた。。

考えてもなかったけど、一番行きたくない学校だった。
気を取り直してバレーボール部に入部したけど、九州男児の悪いところばかりを凝縮させたようなゴリラが顧問で、そのゴリラは女を下女扱いしかできない奴で、嫌いで辞めた。
バスケ部に出戻りした。
熊田さん。。☆
さようなら。☆(涙)
と、思うこともなく、自然と忘れかけていた。
ある日、週刊誌の見出しに『熊田康則!結婚!』
という言葉が飛び込んできた!
早い結婚だったんじゃないかな?
ほんの少しだけ残念だったけど、あーそうかぁと。。私は新たな道を歩み初めていた。
(´∀`)
進路を決めるにあたり、大人はよく中学生に将来何になりたいのかと、質問して、答えに窮する子を説教したりするけどさ、
はやまらなくていいんじゃない?
決めてる子もいれば、まるでわかんない子だっている。
そして決めてるからって、そうなるわけでもない、決めてないからって、先に明確なものに出会うかもしれない。
子供をみる立場の人は、常に、その年代の時の自分をもう一度、輻輳するように生きたらどうかな?って思う
