うちの前の路地道の突き当たりに
いわくつきの父子がいた(笑)
前に、上品な老夫婦がお住まいだったが
奥様が亡くなった後、後を追うように短い期間にご主人が亡くなった。
そしてその後、息子さんらしい親子が住むようになった。
たぶん。。奥様はいない。
まあ、この二人がね、100点満点、花丸をあげたくなるほどの見事な無愛想ぶりでね~(笑)
キングオブ無愛想!!
(´∀`)
憎しみを抱いたまま数先年化石になったような顔やねん。
とーちゃんは、その顔で自転車のってんねん。
(´∀`)
息子は、二十歳前くらいだから、まだ若芽やけど化石化まっしぐらやねん。
(´∀`)
置き薬の営業の人とか、班長さんとか、行くのぼやいてました。。
二年前くらいかな~
じゅんぐりで私、班長しまして
町内会費集金に、嫌々廻ったんですね。
お兄ちゃんが出てきた。
不思議と玄関まわりはお花がキレイに植えてあってね、意外だった。
『町内会費を集金にきました(´∀`)☆』
『あ。領収書ください』
え?領収書?
あっ家にあったみたいやから見てきます

前期班長さんから預かった箱の中に領収書があり、代々伝わる領収書の書き方を読んで、戻ろうとしたら、なんと玄関前でお待ちだった。
よく見たら、微かに笑顔を作る努力をしているような…
話すと物腰も意外に悪い人ではなかった。
『まあ、ここでお待ちだったんですね。すいません』
と領収書を渡した。
子どもが小さい頃、路地道にたらいを出して船で遊んでいた寒い季節、
亡くなったおじいちゃんが
袋いっぱいのミニカーをくれた。
のりものが大好きだった息子は狂喜して喜んだ。
その、アンティークなミニカーたちには、1つ1つ名前が書いてあった。
ステキなおさがりだった。☆
『あの………』
帰りかけた息子さんに思わず声をかけた。
『もう随分前、うちの息子におじいちゃんがミニカーをたくさんくれたんです。
うちのこ、すんごい喜んだんですよ♪
名前が書いてあってね、、
誰かが使っていたのかな?』
岩石のような顔が、ほころんで、一瞬遠い目をしたのは見逃さなかった。
『ああ。
それ、たぶん僕のです。
おじいちゃん、遊びにくるとミニカーをいつも買ってくれていて…
僕、それで遊ぶの好きだったんです。』
『そんな大切なものをいただいたなんて。
ありがとうございました♪
ステキなおじいちゃんですね』
では、また。。☆
それから、道ですれ違っても、よくご挨拶してくれる。
路地道をはわいていると手伝ってくれたこともある。
人は、愛された記憶があれば生きていけるんだね。☆
愛された記憶の物語は、たくさんたくさん語ってあげたいな。☆
誰にでもね♪♪
