『あのころは、ここにはこんなに野いちごはありませんでした。
おじいちゃんが亡くなった次の年からでしたよ。
こんなに増えたのは』
『ふ―ん』
まいはその年のことを想像しようとした。
おばあちゃんが、さっきのまいのように、初めてこの一面のルビーの絨毯を目にしたときの感激を。
『まるでおじいちゃんからのプレゼントのようだね』
『本当にそうなのです、なぜなら……』
おばあちゃんは意外なほど真面目な声で言った。
『その日は私の誕生日でしたから。
私には、その意味がすぐわかりました。
おじいちゃんは、それまで毎年私の誕生日を忘れたことはありませんでしたから』
まいは何と言っていいのかわからなかったが、とりあえず、
『おばあちゃん、うれしかったでしょう』
と言った。
おばあちゃんはにっこりして、
『うれしくて、うれしくて、
ここにうずくまって泣きました』
「西の魔女が死んだ」より。
梨木香歩さん。。
今日から3月ですね~

手ぶれしてますが、塀越しに咲いた沈丁花♪
お隣の亡きおじいちゃまがよく手入れなさっていたお花♪
おじいちゃまは、うちの子と口約束をしたから。
と、クリスマスにガムを持ってきてくれたんです☆
今は、時々、息子さんやお孫さんが庭の手入れにきていますが、
梅や椿もたくさん咲いていますよ。じいさま。☆
さて、今日は新月☆
新月は願い事が叶うと言われてますが、
私は、自分の中のいらない縛りを一つでも棄てることを心がけるようになりました。
結構ね、たいへんなのよ(笑)
西の魔女が言うように、日々の修行が必要なんだよね♪