そのとき決めた。 | シン・135℃な裏庭。

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祖母は厳しい人でした。

私は毎日、泣いてばかりいました。


(お母さんがなくなった)


箪笥をあけると母の匂いがします。


引き出しに顔を入れて泣きました。


いたずらだった弟は、口数が減り、


独りでいることが多くなりました。


ある夕方、


ふと庭を見ると、しゃがんで何か描いていました。


首筋が、ぴくぴく動いて、泣いているのがわかりました。


からだ中が泣いていました。


お日さまはもう落ちて、

夕方が深い中を、


八郎ちゃんは、白い帽子をかぶって、声を出さずに泣いていました。


そのとき、私、決めたんです。



大人になったら、こどもに優しい先生になろう。

優しい看護婦さんになろう。


傷つき、悲しんでいる子に優しくできる人になりたいと思いました。


一年間、ほとんど学校に行かなかったのに、


優等生の最後に入れられてました。


優しい先生のご配慮でありましょうけど、


憐れまれるのは、イヤだと思いました。


だから、私は、一生、人を憐れみません。



7月の終わりの夏の日。






『約束』より。


宮城まり子さん。。








7777-blueさんのブログ-130616_170632.jpg


*本日のあじさい



夏日でした…☆