左にオホーツク、
右に太平洋、正面に北方領土とロシアを抱え、
三つの風の中で生きている根室を想った。
「あの方の旦那さんね、
あの島のもうひとつ向こうの島に五歳までいてね、
お母さんと、丸木舟のような舟で根室に帰ってきたのよ」
「大変ね。そして、だから根室の母さんたちは、強いのね」
「そうよ、まり子さん、知ってる?
根室はなんにもなくなるほど、
艦砲射撃で焼けたのよ。
知らなかったでしょう」
「う~ん、知らない」
そんなことを教えてもらいながら、
この三つの風を、一身に受け、
今、根室のために働く母さん。
えらいナと思う。
すぐ実行する強さ。
やさしい強さ。。
『まり子のねむの木45年』より。
宮城まり子さん。。

*本日のあじさい
梅雨の合間のお天気♪
