先般、早稲田大学で行われた「声・音・身体の文化をめぐる地域性と国際性」のフォーラムに行きました。
早稲田大学大隈講堂
大学共同利用機関である国立歴史博物館が、早稲田大学・日本口承文学会と連携、民俗展示の新構築に向けて、各分野の研究者の方向とともに歴博が研究映像として製作した民俗文化をテーマとした映像の上映でした。
「東アジア世界の中での沖縄の民俗」と「声・音・ことばを見せること~歌謡・交渉文芸の保存と展示~」は大変興味深い内容でした。
文化や言葉のもとをたどり、なぜそのような経緯を辿ったのかを紐とき、後世のために記録として(音声・映像・動画)残すという意味の大切さを痛感!
例えるならエジプトの遺跡の発掘調査をするようなコツコツとした現地調査と分析のデスクワークの二本立てで、想像もつかないご苦労があるのではないでしょうか。
興味深かった映像は、「西表島 豊年祭 節祭(しち)」で、この祭りは3日間により構成されている。
第1日本土における大みそかに相当する「年ぬ世(とぅしぬゆ)」
第2日正月に相当する「世乞い(ゆーくい)」
第3日は「井戸(かー)の儀式」
目的は弥勒世(みるくゆ)」たる「世果報(ゆがふ)」を海のかなたの異郷の「ニライカナイ」より迎え、新しい年の稲の稔りを祈願することにあるそうです。どうして豊作を願ったのか?・・・琉球王府の人頭税として農作物を献納することが義務づけられていたそうで重要な儀式でもあったようだ。それが民俗行事として現在へ伝承されている。
研究報告では「石垣島の女性宗教者と地域の現在」が興味深かったです。
石垣島川平(かびら)はリゾート地としても有名ですね。
川平の女性神役のツカサは「オン(御嶽)」と呼ばれる4つの排所に1名のツカサが置かれる。ツカサは父系にたどるところの長女への継承が基本とされるが、現在は4人のツカサの中で一人のみが「神元家(カンムトゥヤー)長女」だそうで、その他3人は神前でのくじ引き(神くじ)によって選出され、今日の川平はツカサの継承方法は、従来の方法から大きく条件が拡大しているそうだ。
ツカサにひとたび選出されると年間26回もの川平神事儀礼に臨まなければならない。またその修行も年配者から教えてもらうが、神様だけに聞こえるような小声で述べる、口頭だけで記憶し、文字表記はしてはいけない等々細かな決まりがあり、今でも伝承されている。通常私たちが考える神との結びつきよりも、川平の人々と神との結び付きの深さが伺えました。
フォーラムの内容について、もっと詳しく書きたいのですが、長くなりそうで嫌われそうですのでこの辺りにしておきます。
なお、弊社のホームページの「海」の写真のほとんどが「西表島の海」の写真で、一部は「九州の海」です。両氏のご厚情により拝借させて頂いています。


