*   A   *




「 いってらっしゃい、気をつけてね 」


「 いってきます…あ〜腹減った 」


「 朝ごはん抜きだもんね

    お弁当を少し多めにしておいたからね 」


「 ありがとう 」


チュッ


いってらっしゃいのキスをしてしょーちゃん

を送り出すと洗濯物を干すためにベランダへ

向かった。


今日は代休で休みだからちょっと手の込んだ

夕食を作ろうかな。

しょーちゃんのおいしいって顔が大好きなん

だよねぇ。


プルルルルッ


プライベート用のスマホが鳴った。

こんな平日の朝に誰だろう?


「 もしもし、オレ 」


「 くふふっどちらのオレ様ですか? 」


「 そういうのいいから 」


「 おはよう、カズ

    どうしたの?こんな時間に 」


「 おはよう

    まーくん、今日は休みだったよね?

    オレも休みになったからランチしない? 」


「 するするっ!でもめずらしいね 」


「 あーうん、研究室の機械が壊れて仕事にな

    らないから休み取った

    有休もたくさん残ってるしね 」


カズは大学院を卒業後、製薬会社へ就職して

研究室で日々研究をしている。

なんの研究かは難しくてわかんないけど。


「 どこにする? 」


「 来週末に学会があってさ

    ランチのついでにまーくんにネクタイを見

    立ててもらいたいんだよね 」


「 じゃあ、◯◯駅で待ち合わせしようか

    ネクタイ見てからランチしよう 」


「 了解 」


カズとランチなんていつぶりだろう?

天気もいいし、いい休日になりそう。


「 さてと、洗濯物と掃除済ましちゃおう 」


青空にヒラリとしょーちゃんのワイシャツが

なびいた。