* S *
長い長いキスを終えて、相葉さんの潤んだ瞳
を真っ直ぐに見つめた。
「 相葉さん、オレは今こんな状態だけど君を
好きだし大切にしたいと思ってる
自分がどんな男だったかはわからない
だけど相葉さんと離れたくない 」
「 ありがとう
オレもずっと櫻井さんのそばにいたい 」
「 少し早いけれど、今度の定休日に一緒に警
察へ行ってほしい
今までオレの我儘で迷惑かけてごめん 」
「 迷惑だなんて思ってないよ
うん、一緒に行こう
櫻井さんが誰なのか確かめに行こう 」
相葉さんの笑顔に自分も笑顔になる。
彼にはそういう力がある。
オレは彼に相応しい男だろうか?
それとも彼から離れた方がいいような男だろ
うか?
逃げてはいられない。
二人の未来を望むのなら早く元の自分へ戻ら
なければ…
離れ難くてどちらともなくまた抱きしめ合っ
た。