* S *
「 美味い 」
「 そお?よかった 」
風呂から出ると冷たいビールと温かい夕飯、
それから雅紀の笑顔が待っていた。
何だよこれ、最高か。
オレと違って雅紀は料理が得意だ。
これまでに何度も作ってもらったことはある
が今夜は格別。
友達から恋人へと気持ちが変わるとこうも違
うものだろうか?
「 まだあるからいっぱい食べてね 」
「 ありがとう
雅紀も仕事で疲れているのに悪いな 」
「 ぜんぜん大丈夫だよ
ねぇしょーちゃん口に入れすぎ
リスの頬袋みたいになってるよ 」
「 らってふまい 」
「 くふふっ言えてないから 」
「 ゴクンッ
雅紀、日曜日まで一緒にいられるか? 」
「 うん、そのつもりだけどいい? 」
「 もちろんだ
どうする?デートでもするか 」
「 いいね、デート
映画?水族館?それとも夢の国? 」
「 ははっ王道だな
雅紀の行きたいところでいいぞ 」
「 じゃあ、映画とランチ
それから夏服も見に行きたいなぁ 」
「 了解 」
「 今までと変わらないか 」
「 友達期間が長いからな
大概のことは二人でやってるよな 」
「 そうだねぇ 」
「 片付けはオレがやっておくから食べ終わっ
たら風呂に入ってこいよ
もう少し飲むだろ? 」
「 うん、ありがとう 」
食事が終わり、雅紀がバスルームへ入ってい
くのを確認して寝室へ向かう。
後で使うであろうアレコレをベッドサイドテ
ーブルの引き出しへしまったが、この時は枕
の下に同じものがもう用意されているとは思
わなかった。
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引っぱります。
そう簡単にはいたしませんよ( ̄▽ ̄)