* S *
交際宣言から一週間。
まだ視線は感じるものの、デスクから物が紛
失することはなくなり特に困ったことは起き
ていない。
「 雅紀、オマエは大丈夫か? 」
「 ん?大丈夫だよ
ほら、うちの会社って同性パートナーの
社内制度もあるからめずらしくもないし
まぁウワサになってるのは感じるけどね
なんたって櫻井部長の相手だもん 」
雅紀への影響を心配していたが本人はあっけ
らかんとしたものだ。
「 とにかくしばらくは続けよう?
オレのことは心配しなくていいよ 」
雅紀の部下の藤井の話だと彼女は脈がないと
確信するとそのうち諦めるらしい。
「 それより蕎麦懐石楽しみ 」
「 そうだな 」
・
・
・
食事を堪能しての帰り道、駅への近道に公園
を歩いているとまた例の視線を感じた。
「 いるね 」
「 いるな 」
「 こんな人気のない公園を女の子一人でウロ
ウロするなんて危ないのに… 」
そんなふうに心配する優しいところがオレは
昔から好きだった。
「 くふふっ手でもつなぐ? 」
「 いいな 」
雅紀から繋いできた手を握り直して恋人繋ぎ
する。
「 なんかテレるね 」
「 そうか? 」
お互いアラフォーのおっさん。
だけど、月明かりの下で微笑む雅紀は出逢っ
た頃のまま綺麗で…
「 雅紀 」
「 ん?………んっ 」
気がつけば繋いだ手を引き寄せてキスをして
いた。
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松潤も独立か…
寂しいけどこれからも応援していきます。
いろいろ心配になっちゃうけど(株)嵐があ
るから大丈夫だよね?