* A *
この子、確か経理課の子だ。
頬を赤くして一生懸命な様子に用件は察しが
つく。
「 悪いがこれから相葉課長と用事があるから
またにしてもらえないか 」
「 あの、本当に5分…3分でいいので… 」
「 ………わかった 」
「 じゃあ、オレは先に出てるから 」
気を効かしてその場を離れようとしたのにし
ょーちゃんにグッと腕を掴まれた。
「 相葉課長もいてくれ 」
いやいや、なんで?
オレにこの場に同席しろってこと?
断るつもりなんだろうけど彼女めっちゃオレ
のこと見てるじゃん、勘弁してよ。
「 それで用件は? 」
「 私、ずっと前から櫻井部長のことを想って
いました
よかったら今度お食事をご一緒させていた
だけませんか? 」
「 君、名前は? 」
「 鈴木です 」
「 鈴木さん、気持ちはうれしいがそういうこ
とには応えられない 」
「 お付き合いされている方がいるんですか?
私、それでも… 」
「 悪いが真剣に付き合っている人がいる 」
「 どんな方ですか? 」
がんばるなぁ、この子。
てゆうか、真剣に付き合ってる子ってだれ?
聞いてないんだけど?
「 この人だよ 」
「 え? 」
この人ってどの人だ?
周りを見回してもそれらしい人はいない。
と思ったら、不意に掴まれていた腕を引かれ
て腰を抱かれた。
「 オレは相葉課長と付き合っている 」
「 ふぇ!? 」
「 えっ!? 」
「「「「「 ええっ!? 」」」」」
オレを含め、複数の人の驚きの声がエントラ
ンスに響いた。
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櫻井くんの夏ドラマ❤️
政治家役、サスペンスかぁ…
楽しみだね。