*   A   *




「 まー、はいコーヒー

    別荘はどうだった? 」


「 あっ潤、おつかれさま 

    ありがとう

    これよかったらお土産食べて 」


「 お〜もらうもらう 」


ランチが終わって賄いをいただいた後の休憩

時間。

ガーデンでのんびりしていると潤がコーヒー

を持ってきてくれた。


「 ニノに聞いたぞ

    翔さんとケンカしたって?

    仲直りはできたのか? 」


「 くふふっうん

    最初は浮気を疑われてオレも怒っちゃった

    んだけど…

    もうね、結局はしょーちゃんがヤキモチ焼

    いてるだけでかわいかったんだよ 」


「 翔さんのことをかわいいなんて言えるのは

    まーくらいだろ 

    ていうか、相変わらずラブラブじゃん 」


「 くふふっまぁね 」


「 というわけだからキッパリ諦めろ 」


「 え? 」


振り返るといつのまにか流星が立っていた。


「 ラブラブなんですね… 」


「 うん、えっと…ごめんね?

    オレはしょーちゃん以外の人は考えられな

    いから 」


「 わかりました、諦めます…でも 」


「 ん? 」


「 想うのは自由ですよね 」


「 へ? 」


「 天使ちゃんへの恋心はオレの宝物です 」


「 流星… 」


「 あ、そろそろワインの納品があるんで行き

    ますね

    ディナーもよろしくお願いします 」


爽やかな笑顔で去っていく流星は間違いなく

いい男だ。


「 なんかあんなこと言われると切ない 」


「 そういうこと言うから翔さんが心配するん

    だぞ? 」


「 そっか…そうだね 」


その日は木漏れ日でガーデンの木々がキラキ

ラと光り、本物の天使が舞い降りてきそうな

午後だった。






おしまい






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お付き合いありがとうございました❤️💚






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プしています。→ ★★★