* 流星 *
望の作ってくれた朝ごはんを食べ終えてソフ
ァに深く沈んだ。
「 はい、コーヒー
ミルク多めにしておいたから 」
「 ん…ありがとう 」
「 まだ頭痛い? 」
「 もうそうでもない
けど、今日は一日ゴロゴロする 」
「 そうしな
しかし昨夜は楽しかったみたいだね
あんなに酔って帰ってきたのって久しぶり
じゃん 」
「 あ〜うん
まぁなんていうか…同棲祝い?
二宮さんと松本さんがご馳走してくれた 」
ズルズルズルッ
ソファの背もたれを滑って隣にすわっている
望の膝に頭を乗せるとフワリと優しく髪を撫
でられ、その心地よさに目を閉じた。
「 二宮さんも松本さんも…雅紀さんも
みんながよかったなって言ってくれる 」
「 流星はよかったって思わない? 」
「 んなわけないだろ 」
そんなわけないけど…
なんなんだろう。
このモヤモヤした気持ちは?
「 流星、好きだよ 」
「 知ってる 」
「 もう離さない 」
「 離れないよ
オマエと離れたらオレは終わるんだから 」
「 ははっ 」
「 笑いごとじゃないし 」
「 流星、オレのことを好きになりな
もっともっと好きになりな 」
「 ………好きだよ 」
「 もっとだよ 」
「 欲張りだな、望は 」
「 まだまだ足りないから 」
見上げた望の顔は泣きたくなるくらい優しい
笑顔だった。