*   S   *



「 ひゃんっ 」

雅紀の悲鳴。
気が昂り思わず首筋に噛みついた。

しまった、痕が…

頭ではわかっていてもやめられない。

紅い瞳、耳、シッポ、そして雅紀のナカで変
化したオレ自身。
こんな人とは言えない姿で…

それでも…

「 んっ…んぁっ…しょおちゃ…すきだよ 」

雅紀がオレを " 好き " と言ってくれる。
甘い声で囁いてくれる。

「 あ…しょおちゃ…もぉダメイっちゃ… 」

「 くっ…雅紀っ… 」

雅紀のナカで3回。雅紀はそれ以上。

もうやめないと…

だけど…

満月に魅せられて

雅紀の美しいカラダに魅せられて

甘く鳴く声に魅せられて

本能に抗えない。

噛みついた首筋にシタを這わせると雅紀の汗
の味がした。

それにさらに煽られて…

雅紀を仰向けにさせ、再び覆いかぶさる。

「 ちょ…しょーちゃん、まって! 」

「 ムリ 」

待てない

欲しい

オマエが欲しい

首筋に再びシタを這わせようとしたその時。

「 しょーちゃん、待て!wait!! 」

雅紀の手がオレの目の前にかざされる。

ビクッ

条件反射的に雅紀から離れ、そして動けなく
なった。