*   S   *



バタンッ

雅紀が家を飛び出した

愛する人を
誰にも渡したくなくて
オレだけのモノでいて欲しくて
ずっと腕の中に閉じ込めておきたくて

バカなオレ
自由なキミを
閉じ込めておくことなんてできないのに
わかっていたはずなのに

振り払われた手を…
ただ見つめることしかできなかった




手つなごぉ 言葉より繋がる瞬間さ
思うように伝わらぬ時にはそれだけでいい