*   S   *



ガチャッ

玄関の開く音。
デレる顔を抑えつつ、雅紀を迎えに行く。
雅紀との新しい生活が始まる。

「 おつかれさま
    とりあえず風呂入ってこいよ 」

雅紀を風呂に促す。
その間にシャンパンとツマミを用意する。
ツマミ…と言っても、雅紀の好きなチーズ
とチョコレートを皿に盛っただけだけど。

「 ここのお風呂広くていいねぇ〜 」

満足気な顔でバスルームから出てきた。

「 雅紀、こっちおいで 」

雅紀と選んだソファに並んで座る。
シャンパンとツマミを見て、

「 すごい!おいしそ〜 」

うれしそうに笑ってくれた。

「 二人の新しい生活にカンパイ 」

カチンッ

シャンパングラスの触れる音。

「 しょーちゃん、これからよろしくお願い
    します 」

「 こちらこそ
    雅紀、お互い無理はしないように…
    なんでも話していこう
    いい事も悪い事も共有しよう 」

「 はい… 」

グラスを置いて抱きしめる。
雅紀も背中に手を回して抱きしめてくれる。
潤んだ瞳。
頬に手を添えて口づける。
応えてくれる柔らかい唇。
ゆっくりゆっくり味わう。

「 しょーちゃん…だいすき 」

「 ん…雅紀…愛してる 」

甘い甘い時間。
こんな甘い時間、雅紀以外と過ごしたことは
ない。
雅紀だから…雅紀とだから。

だんだんと深くなる口づけ。
だんだんと激しくなる…口づけ。
上がる息。

「 はぁ…しょぉちゃん 」

雅紀の甘い甘い吐息。

「 雅紀…ベッド行こう 」

口づけながら、愛しい人を抱き上げた。