こんにちは。鶴田です。今日は反省もこめて、やらかした釣行の記録をしたためたいと思います。
先日、全日本サーフ兵庫協会の初釣り大会に参加してきました。私にとっては2年連続丸ボウズを食らっている相性の悪い大会です。今回はスズキ、コブダイなど一部の魚種を除いた対象魚種の異種2匹長寸となかなか面白いルール。チヌを狙うのは確定としてあと1種をどうするかです。普通ならアイナメになるのでしょうが、今冬の記録的暖冬にも鑑み、一か八かでマゴチ、ヒラメを狙ってみることにしました。最初のポイントは徳島県小松海岸にしました。
綺麗な砂浜に長いブロック積みの波止が突き出ています。塩イワシのエサで投入。一本はジグで探っていきます。しかし生体反応がありません。水温もかなり低い。いきなり算段が狂いましたが、釣り時間は24時間たっぷりあります。夕マズメのキビレの回遊に期待し、続行することにします。そして空が紫に染まりかけた頃、虫エサに待望のアタリが出ました。キビレの35cm。サイズは予定よりだいぶ小さいですが、まずは片割れをゲットです。
版で押したように同じサイズを2匹追加した頃からシラスウナギ漁の船が大量発生。防波堤50cmまで接近し、なかには道糸を引っ掛けて疾走する輩もいます
サイズアップも望めそうにないのでいったん片付けて次の展開を考えます。キビレ(チヌ)のサイズが想定より小さかったため、テッペンを狙うには最低50cmは積み増ししたい。ここでさらなる南下を決意します。昨年の今頃、大きなヒラメ釣れたという記事を見かけた徳島県南端近くの浜にある波止。今回の隠し玉です。しかし、1時間半かけて目指す波止に着くと、若者の集団が竿を振っています。近くのポイントも見て回りましたが、ウネリが入っていたり、イカ釣り師で満員御礼だったりで入釣できず。仕方なく、元の波止の横の海岸で竿をセットしました。ここからだとポイントはシモリの向こう側になります。どの程度引っ掛かるかはやってみないと分かりません。まずはシモリの手前から狙っていきます。ほどなくカサゴの22cmをキャッチし審査資格は取りました。本命は夜明け以降のヒラメですので、この時は、満潮だし、まあ竿だけは出しておこうぐらいの気持ちでした。これが甘かった。
シモリの向こう側にも投げ込んでみますが、やはり根掛かりが厳しい。切れた糸に力糸を継ごうとしていた時でした。横からけたたましい音が聞こえました。まるで船に引っ掛けられたかのように糸が引き出されています。慌てて大合わせをくれると強烈に首を振っています。ここでやらかしていることに気がつきます。とりあえずということで昼間のキビレ狙いの5号ハリスをそのままセットしていたのです。耐えられるのか。ならばドラグを使ってやり取りを試みたいところですが、キツいシモリ越えになる状況で糸を出して魚を自由にさせるなんてできません。幾度となく襲ってくる強烈な突っ込みは竿をいなしてなんとかこらえていきます。少しペースがつかめてきたかなと安心したその時でした。「あっ切れた」思わず声を出してしまいました。もう仕掛けに圧は残っていません。
頭の中はは真っ白です。肩を落としていると、今度は別の竿が悲鳴をあげます。そして次のやらかし。送り込むこともせず、反射的に合わせてしまいました。スカッ。痛恨の空振りです。それにしても真夜中の訪問者はいったい何だったのでしょう。ユムシをスルーしてマムシとイカエサに食ってきたこと、頭の振り方や重量感を伴うような突っ込み、突然やって来てガヤガヤやってサーッといなくなる感じ。状況証拠から想起されるのはコロダイですが、でも1月に。まさか。
呆然としていると本命の波止に入っていこうとする人影があります。どうやら私が海岸でひとり相撲を取っている間に若者軍団が帰り、わずかなタイミングで次の釣り人が入ったようです。せっかく本命ポイントに入るチャンスがありながら見逃す。これもまたやらかし。しかもその人たちが景気よく魚を掛けている感じがあります。もう心はもうバキバキです。
根掛かりのひどさにギブアップして、浜づたいに移動してみたりもしましたが、ここまでやらかした釣り人にチャンスをくれるほど釣りの神様は甘くありません。思いがけず素晴らしい日の出が見られたのがせめての収穫でしょうか。完敗です。
驚いたことに、審査にはコロダイが提出されていました。釣られた方は見事に優勝。しかも釣り場は真夜中に私がぶち切られたポイントの近隣とのこと。あれはやっぱりコロダイだったのでしょうか。暖冬とはいえ、海の中がおかしくなっている感じがします。ただ、あらゆる可能性を頭に置いておくという基本ができていなかったということは事実。たった一度のチャンスをしっかりものにできなかった事実は次に生かしたいと思います。
