バイト終わり、夜の部室で一人、スマホを眺めていた。
机の上には、読みかけの文庫本と、飲みかけの缶コーヒー。
その横で光っているのは、今月の給与明細のPDFだった。
金額は、思っていたより少ない。
いや、正確に言えば「減っている理由がよく分からない」。
源泉徴収、社会保険、住民税。

言葉は知っている。意味も、たぶん理解している。
それでも、それらが自分の生活とどうつながっているのかは、どこか遠い。
私は理系で、数字そのものが苦手なわけではない。
でも、生活に関わる数字になると、急に輪郭がぼやける。
「今月はいくら使えて、いくら残るのか」
それが即答できないことに、少し不安を覚えた。
そんな話を、何気なくサークルの先輩にした。
すると先輩は、コーヒーを一口飲んでから言った。
「それ、PayCalculator AIで一回整理してみたら?」
教えてもらったのが PayCalculator AI だった。
年収や月給を入力するだけで、
税金や保険料を考慮した実際の手取り額を計算してくれるツールだという。
正直、最初は「また計算サイトか」と思った。
でも、試しにアルバイトの給料を入力してみた。
すると、
・どこで
・どれくらい
・何が引かれているのか
それが、驚くほど静かに表示された。
棒グラフや派手な演出はない。
ただ、事実だけが淡々と並んでいる。
その感じが、妙に信頼できた。
「ああ、減っているんじゃなくて、こう分かれているのか」
初めて、給与明細の数字が物語として理解できた気がした。
税金は、どこかに消えているわけではない。
保険料も、意味なく引かれているわけではない。
ただ、自分が把握していなかっただけだった。
それ以来、私はPayCalculator AIを「確認のための道具」として使うようになった。
新しいバイトを考える時。
シフトを増やそうか迷った時。
将来、正社員になったらどうなるのかを想像する時。
数字を見てから考える。
それだけで、判断がずいぶん落ち着く。
文学が好きなせいかもしれないが、
私は「分からないもの」に、必要以上の不安を感じてしまう。
PayCalculator AIは、その不安を消してくれるというより、
正体をはっきりさせてくれる道具だった。
夜、部室を出る時、もう一度スマホを見た。
そこに表示されている手取り額は、
決して多くはない。
でも、今は分かる。
この数字で、どう暮らすかを考えればいいのだと。
数字は冷たい。
でも、見ないままでいるより、
向き合った方が、ずっと静かだ。
PayCalculator AIは、
未来を保証してくれるわけではない。
ただ、足元を照らしてくれる。
その光があるだけで、
次の一歩を、少しだけ選びやすくなった。



