
「期間限定の思想」
内田さんは、書かれる物も御本人の肩書きも
多岐にわたっていて、一言では現せず
非常に紹介が難しいのですが、やはり
お奨めしたくて仕方がない方なのです。
プロフィールには、まず武道家とあり
次いで神戸女学院大学教授(昨年退官されました)
そしてフランス現代思想研究家…
その内田さんが「期間限定」の物書きとして
時評やエッセイを書くというスタンスです。
既にその「期間」は終了しているそうで
この本も2002年頃に書かれた物の文庫版。
しかしながら「リーダブル」なのです。
その最大の理由を、御本人は文体であるとされています。
著者の洞察力に唸るのが醍醐味の評論の分野において
内容ではなく文体、と聞けば意外に思いますが
「知性のグルーブ感」=「文体」と説明されれば納得です。
少し引用します。
レベルの違う事象の間で繰り返されている
「同型的なパターン」を発見することを
自然科学は「法則」と呼び、宗教は「摂理」と呼びます。
ですから、つながるはずのないものの間に
繰り返されている「パターン」を発見したとき、
人間の知性ははげしい高揚感を覚えるものなんです。
つまり、いきなり話が変わるとき、
話があらぬ彼方に飛ぶときにこそ、
書き手の知性は実はいちばん高く跳躍し、
いちばん高速で回転しているわけです。
そこが「グルーブしている」ところなんです。
どうですか?
ぜひ、内田先生の本を読んでグルーブを感じてみて下さい。
最近の時評は、内田さんのブログで読むことが出来ます。
ブログの内容を纏めた本も折々に出版されていますよ。



