ビデオ・インスタレーション。

美術館でのグループ展に行けば、必ずといっていいほどあるビデオ・インスタレーション。


前回の横浜トリエンナーレでは、全体に占めるビデオ・インスタレーションの数に驚いたものだ。


わたしが一番初めにビデオ・インスタレーションを面白いと思ったのは、2005年、栃木県立美術館で開催された「前衛の女性」展の中での、出光真子の〈祖母・母・娘〉、〈グレート・マザー〉などの作品だった。

女の生き方や母・娘の関係がテーマの、そんな作品に衝撃を受けた。

基本、ビデオ・インスタレーションは何かを主張しているものだと思っていた。
出光真子の作品はその主張が実によくわかるのだった。


しかし、最近美術館で観るビデオ・インスタレーションは、作者の主張がわかりにくいというのが増えているように思う。


先日観た、東京国立近代美術館での「ヴィデオを待ちながら」という展覧会。
あの展覧会は、すべての作品に作品説明のキャプションがついていたと記憶する。

ビデオを観る前にキャプションを読めば、ずいぶんと助けになる。

後、映像時間も書いて欲しいと思う。

田中功起の作品のように、ループしているものならどこから観てもよいし、どこで観終わってもかまわない。

しかし、中には一時間の作品というのも実際にはある。
一時間観て初めて結末がわかる作品だ。


ビデオ・インスタレーションには、最適な長さというものがあるとわたしは思っている。


最初から最後まで観て初めて作品を観たと言えるのだし、作者もそれを望んでいるはずだ。

ビデオ・インスタレーションは面白いけれど、鑑賞の仕方にはちょっとこつがいるように思う。