Gamini、Google が開発した生成AI。

これまでChatGPTは使ったことがあった。

ある人からGeminiを紹介されて使ってみたら、なんと!、とても使いやすい。

はまってしまった。

 

どんなことも、数秒で回答をくれる。

制作物を作るアイデアを聞くと、あまりにもたくさんのアイデアをくれるので驚いている。

それも分かりやすく提示してくれる。

 

グループで事を進めている時に、「とりあえずGeminiに聞いてみたら」というのが常套句になっている。

 

Geminiを使っていて気がついたことがある。

それは、ある人が素晴らしいアイデア、深い知識があると驚いていたら、実はGeminiのアイデア、知識をそのまま話していたということ。

Geminiに聞いてみたと申告するなら良心的で、全く自分の意見として言っている人もいる。

もちろん、わざわざ申告する必要もないと思うが。

 

Gaminiは良いアイデアを提示してくれるけど、最終的にそれを〈料理〉して動くのは人である。

しかし、Gaminiを使う中でわたしがやってしまいがちなことがある。

それは、他人のアイデア、考えが自分は素晴らしいと思っていても、その確信が持てず、結局、Geminiにその判断を委ねてしまうことだ。

 

そして、懸念すること。

「Geminiが言ってるからね」と自分の頭で考えなくなるということ。

AIがこの先どんどん進化していくと、その時々で人ができることは変化し、人が必要とされる部分が限定されるのではないかということ。

一年先、五年先の未来を読む力が必要になり、このような力はどのように身につけるのか、すべての人がこの力を持つことが可能なのか、そんなことを考えてしまう。

 

Gaminiからよい回答をもらうには、質問の仕方にも工夫はいる。

丁寧な口調で聞く、手元にある資料をすべて提示する、回答を何度も深掘りしてもらうなど。

こういうこと苦手な人もいると思う。

良い回答が得られるかどうか、このところは人の能力の格差で差が出ると思う。

生成AIの進化の陰に、いくつもの◯◯格差が見えるのである。

 

 

 

CREATIVE MUSEUM TOKYO で開催中の「ぜんぶ、北斎のしわざでした。」展。

よく足を運ぶアーティゾン美術館の隣なのだが、一度も行ったことがない。

 

今回行ってみようと思ったのは、とある「北斎を学ぶ」的なグループに急遽参加することになったからだ。

来月、その学びからそれぞれが発表?する日があり、その準備も兼ねて足を運んだ。

 

この美術館は、TODA BUILDINGの6階にあり、外に看板がないので分かりにくい。

土曜日の夕方に行ったのだが、6階に行くとチケット売り場でかなりの人が並んでいた。

 

会場に入ると人でいっぱい。

ガラスケースに入った読本をひとつひとつ見ようと思ってもそれができず、飛ばし飛ばしに見た。

照明も暗く、閉所、暗所恐怖症のわたしは結構きつかった。

奥に行くほど明るくて空いていた。

それでも、普段行く美術館の来客数とは比べものにならないぐらい人がいた。

 

作品に関する興味深い会話があちこちから聴こえてきた。

〈北斎のしわざ〉を映像やパネル、漫画などで説明しており、北斎のすごさがよく分かる。

入場料はやや高いが、とてもよい展覧会だと思った。(作品の数は半端ない)

加えて、ミュージアムショップも充実しており、欲しくなるグッズがたくさんあった。

 

サイトで見ると、テーマカフェ「北斎食堂」は北斎に絡めたメニューを提供している。

会期中に京橋あたりに行くことがあれば、カフェにだけ行ってみようと思う。

 

 

 

東京国立近代美術館で開催されていた「記録をひらく 記憶をつむぐ」展は、先の戦争に関する絵画、写真、資料などの展示だった。

この展覧会はチラシもポスターも図録もなく、告知もされずにひっそりと開催されていた。

わたしは行ってないが、アート界隈の人たちの間ではとても良い展覧会だと話題になっていた。

 

わたしが観に行っていたら、展覧会図録は欲しくなっていただろうと思う。

展覧会図録を購入するかしないか、それは展覧会を観た後に考える。

展覧会を見ただけでは不十分でもっとよく知りたいと思った時、作品を気に入り図版をまた見たいと思った時に購入している。

 

先日、宇都宮美術館で見た「ライシテからみるフランス美術 信仰の光と理性の光」展。

パンフにライシテの説明が書かれており、とても興味を持った。

フランスの歴史もフランスの政教分離法についても、まったくと言っていいほど知らない。

しかし、この機会に知ろうとしなければいつ知るのか、そんなことを思って観に行った。

 

展覧会はテーマに沿った作品が日本中から集められていた。

町田市立国際版画美術館所蔵の作品も多く、楽しめた。

キャプションの数も多かったので、じっくり読んで時間をかけて鑑賞した。

 

時間をかけて鑑賞したけど、扱っているテーマと作品の関係をすっきりと理解することは難しかった。

そのため、展覧会図録を購入した。(予約販売でなかったのでラッキーだった)

 

図録には、第三共和政初期のパリ市内の区役所の、《婚姻》、《家族》、《祖国への犠牲》を啓蒙する装飾や、フランスのために犠牲になった人たちに捧げるモニュメントの写真が掲載されていた。

モノクロの写真ではあるが、フランス各地に存在していた、その様子がよくわかる。

 

作品というのは、制作された背景がどうであれ、作品自体の〈力〉、または〈存在感〉に圧倒されると記憶に残りやすい。

ぱっと見は地味でも、作品が制作された背景を知るとより深く理解できることもある。

より深く理解しようと思えば、展覧会図録は必須で、できるなら一度展覧会を見た後に図録を読んで、もう一度展覧会を見に行くのが理想的な見方だと思う。

しかし、同じ展覧会を再び観に行くことはそうそうないので、テキストと図版の豊富な図録はとても貴重だと思う。

 

「ライシテからみるフランス美術」は、キャプション、図録を一切読まずとも作品を観るだけでも楽しめる。

しかし、もっと知識を深めようと思うなら、内容がとても充実しているので図録を買っても損はないと思う。(後半のフランス語のテキスト、翻訳資料集がかなりのボリュームである)