4月29日(水)、『オールド・オーク』を見ました。
ケン・ローチ監督作品。
脚本は、ポール・ラヴァティ。
監督自身が、この作品が最後の作品になると語っているそうで。
残念ですが……。
この『オールド・オーク』は、いわゆる『イギリス北東部三部作』、つまり、『わたしは、ダニエル・ブレイク』、『家族を想うとき』につながる最後の作品。
2016年、イングランド北部の町。
かつては、炭鉱町として栄えていたものの、大きな事故があり、閉山。その結果、炭鉱に依存していた人びとは、職を失ったり、商売が立ち行かなくなったり。
町はさびれ、人びとは、町を去り。
その結果、無住となった家に、政府は、シリアからの難民を住まわせることに。
古くからの住民と、新しく移住して来た難民との間に生まれる軋轢。
異なる歴史的背景、その文化、生活習慣。
難民の出現に、地元のある者が、
政府は、なぜ、彼らに、高級住宅街の一角を提供しないのか。さびれた街の、生活に苦しむ俺たちにおしつけて。と。
弱者が、より弱者を差別し。
唯一残ったパブ『オールド・オーク』。
その経営者T.J.バランタイン。
町の人びとにとっても、残された、唯一の憩いの場。
毎日やって来ては、ビールを飲み、愚痴をこぼし。それは、廃鉱となって以来、繰り返されていて。
その彼らの不満の矛先が、難民に。
分断が、怒りや憎しみをうみ。
争いとなり、さらに、怒りや憎しみをふくらまし。
その繰り返し。
それは、このイギリスの、さびれた炭鉱町だけのことではなく。
世界で。
この日本においても。
そのなかで、何をすれば……。
何が出来る?
ケン・ローチは、人びとの生活を丁寧に描き、その日常を提示し。
心に、ぐいぐいと食い込んで来る作品。
胸が、あたたかくなる作品。
お薦めの作品です。
公式サイトを添付してあります。
思えば、ケン・ローチとは、長い長いお付き合い。










市井の民を見つめ、彼らの生活と闘争を描き続けてきたイギリスの巨匠、ケン・ローチ監督。彼が自ら「最後の作品」と語っているのが第76回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品された『オールド・オーク』だ。
『わたしは、ダニエル・ブレイク』『家族を想うとき』に続く「イギリス北東部3部作」の最終章となる本作の舞台は、とある炭鉱の町で最後に残ったパブとして親しまれていた「オールド・オーク」。人々が集い、安らぎを見出す場所だったはずのパブは、シリア難民の受け入れにより、諍いの場に変貌してしまう。オーナーのTJはシリアから来た女性ヤラと出会い、友情を育む中で、困窮する町の人々とシリア難民のための食堂を開こうとするが…。
数々の名作を共に世に送り出してきた脚本家ポール・ラヴァティとのタッグによる、社会と人々への温かくもリアリズム溢れる眼差しが映し出すドラマは、深い感動を呼び、世界中で激賞されている。現実社会にも起こっている分断や争いと、違いを受け入れながら共存していくことへの希望についての考察を我々に促すだろう。
物語
イギリス北東部、とある炭鉱の町で唯一のパブ、「オールド・オーク」。活気溢れる時代から30年の時を経て、今は厳しい状況に陥っているが、町に住む人々にとっては最後の砦となる止まり木のような存在だ。店主のTJ・バランタインは、試行錯誤しながらなんとかパブを維持しているが、町がシリア難民を受け入れ始めたことで、パブは居場所を争う諍いの場になってしまう。先行きを危ぶむTJだったが、カメラを持ったシリアの女性ヤラと出会い、思いがけない友情を育むことになる。果たして、彼らは、互いを理解する方法を見つけられるのだろうかー?