9月7日(土)、山種美術館で開催中の『 東山魁夷と日本の夏』展に行きました。


7月20日(土)から9月23日(月)までの開催です。


広尾の駅から歩きはじめ、あまりの太陽の厳しさ。

途中、コンビニで、ペットボトルのお茶を購入。

熱中症対策をして。


バスで美術館前まで行く方法もあったのですが。


で、山種美術館。


会期終了間近ということもあり、また、土曜日ということもあり、混雑していました。

年配の方々が多く。


展示作品は、54点。


東山魁夷の没後25年の記念。

山種美術館の所蔵する東山魁夷の全作品を公開。


第1章『東山魁夷と日本の四季』。

作品リストNo. 1からNo.19が、東山魁夷の作品。しかも、すべて山種美術館の所蔵。


東山魁夷(1908~1999)。

横浜の海岸通りで生まれているので、横浜出身としたいところなのですが、3歳の時に、神戸に転居しているので。


このなかでは、やはり、『年暮る』(1968)が、好きです。

『京洛四季』4点のうちのひとつ。

京都の、ホテルオークラからの風景。


東山魁夷の言葉。

「しんしんと雪は降り積もる。おごそかな響き。」


夜。静まりかえった町、家々。そのうちの、一軒か二軒に、かすかな灯りがともり。

雪が、「しんしんと」。

作品から、雪の降る音が。


『春静』『緑潤う』『秋彩』。


今回、この『緑潤う』だけが、撮影が認められていて。

多くの人が、スマホでカシャカシャ。

もちろん、そのひとりですが。


皇居新宮殿の壁画『朝明けの潮』(1968)。


それに対する、

『満ち来る潮』(1970)。

幅9mを越える大作。

皇居新宮殿の作品と同じ題材でと、山種美術館の初代館長が、東山魁夷に制作依頼したもの。


この作品の、下絵も展示されています。


ただ、ここに描かれている『海』『波』が、心に響いては来ないのです。


No. 1の『白い壁』(1952)を見ていると、そこに描かれている家、その構図が気になって。


ここに展示されている東山魁夷作品、どうも、心から遠く。


で、家に戻って、『東山魁夷』の画集をめくっていくと、さすが、さすが、と、その描かれている世界に魅了されて。


展示作品54 点のうち、52点が、山種美術館の所蔵。


横山大観、川端龍子。

その横山大観の、No 27『夏の海』。

川端龍子の、No.28『鳴門』。

心に、ぐっと来て。


川合玉堂、奥村土牛、小林古径、上村松園、小倉遊亀などなど、そうそうたる顔ぶれが並び。


それぞれの画家、それぞれの作品との対面時間が長くなり。


『心を鏡のようにして自然を見ておいで』

東山魁夷が、その師結城素明から与えられた言葉。


心に刻まれました。






この『緑潤う』だけが、撮影を認められていて。