今月の昼の部、2つ目の演目は、『傾城道成寺』。


四世中村雀右衛門の、十三回忌追善狂言です。


そのための演目として、


傾城清川、実は清姫の霊を、現雀右衛門。

白川の安珍、実は平維盛を、松緑。


僧妙碩を、友右衛門。

難波経胤を、廣太郎。

真名辺三郎を、廣松。


そして、導師尊秀を、菊五郎。

童子花王を、亀三郎。

童子駒王を、眞秀。


十三回忌追善。


十三回忌追善の舞台を持てるということだけでも、その子どもたちの、『歌舞伎』の世界での実力、その評価があるということ。


しかし、それが、28分。


十三回忌追善の舞台、それぞれに、どれほどの舞台を持てたか、その統計はないのですが。


ただ、この2月の歌舞伎座が、『猿若祭二月大歌舞伎』として、昼、夜に、そのゆかりの演目が並んだことと、ついつい、くらべてしまい。


『京屋』の、現在を思って。


先代の、四世中村雀右衛門。

その舞台姿は、強く、強く残っています。


濃厚な舞台姿。

艶やかな舞台姿。


2階ロビーに、その思い出の姿が並び。


戦争もあり、不遇だった前半。

華ひらいた後半。

その、後半の舞台しか知らないのですが。


歌右衛門や、梅幸が、おとろえ。


そのあとに、歌右衛門とも、梅幸とも異なる大輪の、濃厚な薫りをはなつ花を咲かせて。