12月3日(火)、桜木町にある、ブルク13で、『アナと雪の女王 2』を見ました。
原題は、『Frozen  Ⅱ』

2014年の3月に公開された第1作から、5年。待望の『パート2』で、早くも、大ヒット。
お菓子から、オモチャから、文房具から、なんだかんだと、「アナ雪」との、コラボ商品が、世にあふれています。
で、その第1作、物語の展開も、その映像も、音楽も、すっかり堪能して、第2作を、見ることにしました。
そもそも、続編というのは、難しい。観客の要求水準が、第1作との比較により、高めに設定されているからです。
これまでも、続編を見て、後悔した。さらに、第3作目を見て、絶望した。というパターンが多かったのです。
先日、見た、『僕のワンダフル・ジヤーニー』。
今日、見た、『ターミネーター ニュー・フェイト』。
そして、見ようと思っている、『スター・ウォーズ スカイウォーカーの夜明け』。

で、この『アナと雪の女王 2』です。
今回のテーマは、「なぜ、エルサに力は与えられたのか。」
その、問いに対する答えが、用意されています。

アレンデール王国の王女エルサには、触れたものを凍らせるという魔力があります。
第1作では、その自分の「力」を恐れて、妹アナを傷つけてはいけないと、雪山の奥深くへと、氷の宮殿へと、身をひそめたのです。

同じ両親から生まれた姉妹なのに、なぜ、姉のエルサには、そうしたパワーが備わっているのか?

第1作から、3年後のこと。アレンデール王国で、エルサとアナの姉妹は、仲良く、幸せに暮らしていました。 
ところが、エルサは、不思議な歌声を、耳にするようになったのです。
しかも、その歌声は、エルサにしか聞こえないのです。自分を呼ぶ、北から聞こえて来る声。
折しも、王国に、天変地異が襲います。大地が割れ、風が吹き荒れ、火が降り注ぎ。
王国の人々は、高台に、避難して。
エルサは、その天変地異と、歌声とに、関係があると思い、それを確かめるためにも出かけます。
そして、そのあとを追って、アナ、その恋人のクリストフ。トナカイのスヴェン。雪だるまのオラフ。

霧に閉ざされた魔法の森。
そこに住まう、風の精霊。ゲイルと名付けられて。
火の精霊がブルーニ。サンショウウオがモデルとか。
水の精霊がノック。馬の形をしています。
そして、地の精霊がアースジャイアント。巨大な岩の塊。
しかし、実は、第五の精霊がいると。それが、誰なのか?
展開の中で、分かってきます。

エルサ、アナの前に、次々と困難な状況が現れ、二人は、その試練を乗り越えて。

前作に比べると、その困難な状況は、グレードアップしていて。
そのために、エルサのパワーも、格段に、グレードアップ。
あれよあれよとの展開。

その展開の中で、父の国王アグナルと、母の王妃イドゥナの死の秘密を知り、さらには、二人の出会いが、どのようなものであったかも、知ることに。
そして、その出会いに、エルサが、なぜ、その力を与えられたのかの答えがあるのです。

そして、すべての発端は、アグナルの父のアレンデール国王ルナード、エルサとアナにとっては、祖父にあたりますが、彼にあった、と。

ここからは、ネタバレになってしまいます。
で、それは、避けます。

ただ、アレンデール国王ルナードの行為から、すべてが始まっていること。そして、その行為は、相手の信頼を裏切る行為であったということ。それだけは、ここに記しておきます。

物語のスケールが大きくなっています。
まさに、「冒険活劇」。古い、ですね。
繰り返し襲いかかって来るターミネーターを、次々とはね返していく、そんな感じです。
しかし、そのことが、物語の展開の丁寧な説明とか、そこにある人間関係の、あるいは心情の細やかな描写とかを、失わせてしまっているのではないかと。
一言で言うのならば、「大味」。

そのために、クリストフが、いかにアナに求婚するか悩み、練習し、しかし、失敗するという場面を、コメディリリーフ的に繰り返し挿入して、別の味付けを加えようと試みてはいるのですが。

しかし、ミュージカル作品として見ると、その音楽に、魅了されました。
音楽が、ダイレクトに感情を刺激し、涙腺を刺激して。
ステージでの、豪華絢爛たるショーを見ているような。
それは、映像の見事さと、重なるからですが。
紅葉する森の美しさ。
うねる水の美しさ。
そして、エルサにしても、アナにしても。その目の表情の、なんと豊かなことか。もちろん、目が大きいということもあるのでしょうが。

この第2作の、キャッチコピーは、「なぜ、エルサに力は与えられたのか。」
その謎は、解き明かされました。
そして、すべての原因となったのが、エルサとアナの祖父ルナード国王の行為。
相手の信頼を裏切り、戦争を引き起こした行為。

事の次第を知って、エルサとアナの得たことは、
「過去の過ちを認め、正さなければ、未来はない。」
で、エルサとアナは、それを実践した。

「過去の過ちを認め、正さなければ、未来はない。」
それが、この作品のメッセージ。
崇高なメッセージなのです。

と、なんだかんだと言いながら、けっこう、満足しているのです。

ただ、年寄りの、ひねくれ口なのですが、
アレンデール国の人々は、「臣民」として、何も知らされず、そして、何も考えず、与えられた状況に従うだけ。
確かに、「封建時代」だから、仕方がないのでしょうが。





劇場で、ファイルを貰いました。




エルサのものと、アナのものがあったのですが、係りの人は、アナのものをくれました。
相手を確認して、どちらにするか、判断しているわけではないでしょうが。