4月20日(金)、神奈川県立青少年センターホールで、「ザ・デイサービス・シヨウ2018」を、見ました。
横浜演劇鑑賞協会の、第289回鑑賞会、です。

今回は、中尾ミエ自らがプロデュース。
作・音楽が、山口健一郎。
演出・振付が、本間憲一。

「かつてのスター矢沢マリ子(中尾ミエ)と、デイサービスに集まって来る多彩な高齢者たちが繰り広げるコメディミュージカル。たっぷり笑って、ちょっとだけポロリの心温まるロックンロールなストーリー」(チラシより)

デイサービス、その通所施設に、かつてのスターである矢沢マリ子が、慰問のためにやって来ます。そこで歌われいるのは、唱歌。彼らが、子供の頃に歌ったもの。しかし、気乗りしない高齢者たち。そこで、マリ子が、彼らに活力を与えようと、ミニコンサートを提案。しかも、彼らの、青春時代の歌。ロック。しかし、それに反対する所長の的場涼子(田中利花)。やりたくないと言う高齢者も。そのため、その案は、挫折。
しばらくして、彼らに、マリ子が亡くなったとの知らせ。そこで、彼らは、その通夜の席で、演奏することに。
そして、その当日。マリ子の遺影の前で演奏する彼らの前に、マリ子が現れて。
マリ子の計画した「生前葬」。マスコミの話題にもなり、デイサービスのあり方にも、一石を投じられると。
それからは、歌のオンパレード。まさに、シヨウ、です。

2時間30分ほどの作品。途中15分の休憩。

高齢者たちは、尾藤イサオ、光枝明彦、モト冬樹、正司花江、初風諄という、ベテラン。

物語の展開は、あれは何?これは何?と、その展開は安易。スキだらけ。
また、高齢者の抱えている、重たい現実、その悲惨な状況には触れず。社会的な、政治的な問題提起もなく。彼らの日常に、深く立ち入ることも、なし。
中身は、楽しく歌い、演奏することだけ。
ただ、単純だからこそ、ご都合主義だからこそ、楽しめることもあるのです。と、改めて、感じました。
会員の感想を、毎回、まとめるのですが、元気をもらえた、楽しかったとの、多数の声がありました。
確かに、中尾ミエ、生き生きとしていました。活力がありました。
尾藤イサオ、舞台の上で、跳び跳ねていました。
モト冬樹、笑いの発信元になっていました。
光枝明彦、劇団四季の頃からの、その重低音、改めて、聞き惚れました。
正司花江、かしまし娘のテーマソングを奏でて、観客、大喝采。
初風諄、「べるばら」を思わせる歌詞、宝塚です。
そして、田中利花の歌唱力。

公演グッズの販売。
2016年のパンフレットが余っているからと、1500円を1000円にしての販売。顔ぶれは、変わらないとのこと。
この作品の中の歌を収めたCD、1000円。
オリジナルTシャツ、2000円。三つの色と三つのサイズが、ありました。
また、中尾ミエさんが応援している、作業所の製作した、どんぐりのお菓子とお茶の詰め合わせ、1000円。
Tシャツと、どんぐりのセット、売れゆき、良好。CDを購入する人も。
中尾ミエさんが、終演後、自らが陣頭指揮で、販売するのです。田中利花さんと、若手二人も。握手つき、です。
その中尾ミエさんの姿を見ていると、やはり、「スター」です。




このチラシは、明治座のもの。
S席、10000円。