11月30日(木)、川崎のチネチッタで、「永遠のジャンゴ」を、見ました。
監督、脚本 エチエンヌ・コマール
これが、監督第一作。
もともとは、脚本を書いていて、2011年「神々と男たち」などがあります。
ジャンゴというのは、ジャンゴ・ラインハルトのこと。
ベルギー生まれの。ジャズ・ミュージシャン。ギタリスト。
1910年の誕生。1953年に、亡くなっている。
ジャンゴというのは、ロマ語で、「私は目覚める」という意味らしい。
ジャズ音楽の世界では、非常に有名な人とのこと。
ただ、その世界には疎いので、これが、初対面。
彼の両親は、ロマの旅芸人の一座の一員。
半身に大火傷を負い、右足は麻痺。左手の薬指と小指に、障害が残る。そのため、独自の奏法を工夫。
映画は、しかし、彼の生涯を描かない。
1943年から1945年の、ナチス・ドイツによる支配下の中で、彼が、どのように生き抜いたかを、取り出して描く。
1943年、映画の冒頭は、キャンプをしているロマ人が、襲われる場面。
ナチス・ドイツは、ユダヤ人だけではなく、ロマ人や同性愛者、障害者なども、虐殺の対象にした。
場面が変わり、パリの劇場。
ジャンゴを中心とする、五重奏団の演奏会。しかし、開演時間になっても、肝心のジャンゴはいない。セーヌ川で、なまずを釣っている。
自由気まま、ものに縛られることを嫌う。
しかし、促されるままに、戻っての演奏。その見事さ。観客を、興奮と恍惚の極地へと連れ去ってしまう。
この作品、演奏の場面が、ふんだんにあり、一気に観客を魅了する。空気の密度が、ぎゅっと、引き締まる。
言い方を変えるならば、それ以外は、緩い。
ドイツでの演奏会を拒否し、追われる立場となり、スイスへの脱出を求める。
エピソードには、事欠かない。
しかし、今一つ、盛り上がらない。
逃避行の中で、古い教会のパイプオルガンを使って、即興で演奏したレクイエム。
思わず、身を正して、聞き入ってしまう。
1945年、パリが解放され、スイスから戻ったジャンゴが、教会で、オーケストラと合唱団を前にしての、その「レクイエム」の指揮をする。
その「レクイエム」、楽譜が一部を残して紛失してしまい、音楽を担当しているウォーレン・エリスが補綴したとのこと。
音楽を、楽しめる作品でした。

