410146121X しゃばけ (新潮文庫)
畠中 恵
新潮社 2004-03

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ん~、イラストが可愛いですよね。


2ヶ月くらいまえ?の電車中吊広告を見て「おもしろそう」ととりあえず

図書館に行ってシリーズ中借りられる4冊をまとめて読んでみました。


第一巻のしゃばけはほのぼのしたストーリーながら雰囲気が暗く、シリーズの最初だから固いのかな池波先生の梅安なんかもそうだったなと思いました。作者のあてどもない不安な気分が行間ににじんだのかもしれません。


二巻以降は徐々にパターン化、サブキャラも充実、一見深刻ぶった話もさらさら流れてあとあじはいいもわるいも淡雪感覚。

宮部みゆきのいちいちずーんといやーな気持ちになる暗さとか、藤沢周平や司馬遼太郎のように小品でもいちいち感情移入させる情緒とかはありません。


勝利の一点目はイラストが可愛いことですが、二点目は歴史小説の大鉄則、「ちょっと頼りないお坊ちゃま」を主人公にもってきたことですね。

サムライモノでは「御宿かわせみ」とか「よろずや平四郎活人剣」みたいな兄貴が偉い次男坊とかがそのパターンです。


「しゃばけ」シリーズの主人公は、病弱ですぐ臥せってしまうが頭がよい日本橋の大店の若旦那。

しかも17歳。年上の男前のにいやや妖怪たちに守られていて殺人事件や不思議事件を解決。


歴史小説好きだけでなく男子校コミックファンやファンタジーファンなど取り込める層は全部とりこもうという貪欲な姿勢なのでしょうか。

うまいこと考えましたね~~~


それにしても4冊も読んで1回もドッグイヤーをしなかった本は珍しくて、これぞ平成の小説だなあと思いました。大体シリーズ化する歴史小説というのはだんだん水戸黄門みたいになってきて巻をすすめるほど教訓めいた話はなくなる傾向にありますが、それでも第一巻からないのは珍しい(私は教訓好きなので人並みはずれてドッグイヤーをするタイプなので)

だから今回は抜書きはありません。



あれ?ほめてます?

辛口気味になっちゃった。。。?

この本、面白かったのですよ。

個人的には第二巻「ぬしさまへ」のサブキャラ小話集が一番好き。

テレビになるんですよね。

どんな風に映像化されるのか念のためチェックしようかな。

あと「うそうそ」は長編で、ちょっと力作ぽいです。

4101461228 ぬしさまへ (新潮文庫)
畠中 恵
新潮社 2005-11-26

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4101461236 ねこのばば (新潮文庫)
畠中 恵
新潮社 2006-11

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4104507059 うそうそ
畠中 恵
新潮社 2006-05-30

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4062138646 「麻布サロン」はマダムの寺小屋
石川 紀久子
講談社 2007-02-16

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■★★★☆☆


ん~。賛否がわかれそうな本ですね。
タイトルの「麻布」「サロン」「マダム」「寺子屋」、なんと絶妙なのでしょう。

思わず手に取ってしまった。。。


これ、自伝ですね、ものすごく力強い。
大地を仁王立ちで踏みしめて天に手をひろげ、がっちり幸せを掴み取ったタフな女性の一代記。


端々でアピールされる、生家のよさ(父は東大卒で船会社に就職し世界中を回る/母はお手伝いさん付きで嫁ぎ、味噌汁に砂糖を入れたというエピソードをもつお嬢さん育ち)、当時は相当お洒落であったであろう著者が10代のころの写真、婚家が麻布で400年近く続くお寺であること、華麗な人脈・・・などから、このかたは生まれつきそういう家庭に育ったから、いまもお料理サロンなどひらいてゴージャスでいられるのよ、というひともいるでしょう。


ですが、それはこの方のアピールポイントであるから意図的に表に出しているだけであって、本当は困難もたくさんあったことでしょう。しかしサッチャーのような鉄の意志と機知でそれらを乗り越えてきたのです、たぶん・・・。


文面からは甘っちょろい上品さなど太刀打ちできない強靭さと、自力で思うとおりの人生を切り開いてきたからこそ謙虚さゼロで価値観を言い切れる自信が感じられます。


理想を実現する力のある生き方はかっこいい。全面的に賛同はしたくないにしても、わたしには、一読の価値がありました。愛も仕事も富もすべてを手に入れて生きてゆきたいと思っている女性の方は、いちど手に取ってみてはいかがでしょう。


ストイックなお洒落哲学は参考になります。ワインレッドのドレス姿と林寛子ばりのダンス写真も必見。


■抜き書き


こういうと驚かれるかもしれませんが、私は普段着というものを持っていません。(中略)シーンごとに自分の気持ちと場所に合ったものを選ぶからです。 P16


海外旅行は特にそれぞれのシーンを考え、洋服、靴、バッグ、アクセサリー、サングラスなどを揃え、服に合わせたコーディネートを具体的に書き出します。 P36


特に必要なのは真珠のアクセサリーで、なかでもカジュアルなデザインのものはたくさんもって行きます。海外ではとても受けがよく、ホテルのレセプションでチェックインするときに、シャンパンカラーの大粒真珠をしていると、そのあともそれなりの扱いをされます。 P37


パーティーを成功させるコツは、どんなお客様をお迎えしても、自信をもってお迎えすることです。自信をもって人と接する女性は美しいからです。 P82





4582829686 芸術ウソつかない―横尾忠則対談集
横尾 忠則
平凡社 2001-09

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■★★★★☆


横尾忠則の対談・インタビュー集。相手は井上陽水、河合隼雄、瀬戸内寂聴、ビートたけし、福田和也、吉本ばなななど、どれもいかにも深くおもしろいことをしゃべるであろう17人。


テーマは在って無いようなもの。どこをとっても横尾忠則でとても興味深い。人生自体が作品なのだろう。か、かっこいい・・・。対談だから日記のように凝縮はしていないけれど、相手によって引き出されるエピソードは面白い。


わたしには娘の横尾美美との対談が一番興味深かった。同時に普段は大好きな中沢新一が、この対談では理屈が宙に浮いていて精彩を欠いているように思えた。


■抜き書き


吉本ばなな - 自分だけの考えで、簡単にいうと自我みたいなもので書い

てると、その部分だけ、後で読んだと きに字面が浮いてて、

ビジュアル的に邪魔に見えることがあります。「ああきっと、

これは私だけの考えであって、ここに載せるべきことじゃ

ないんだな」って、そこを削ったりします。
横尾 - 不潔な感じ?個人
が出すぎるとね……。
吉本 - そうなんです、ちょっと黒っぽい感じ。(後略) P29



ある有名な建築家が自分で設計した建築について、「おれの建物だ。気持ちいいだろう。おれはここにいると気持ちいいんだ」とか、そんなこと平気でいう。あんな羞恥心のない人の作品は嫌いですね。 P177