なんとなく保存しておきたいニュース、データ -10ページ目

この宇宙は永遠に広がっていくのか、それとも閉じていくのか。


そのカギを握るのが「暗黒物質(ダークマター)」やダークエネルギーだ。


宇宙の全エネルギーの約4分の3を占めると考えられているのに、その正体はよくわからない。


X線天文衛星「チャンドラ」で銀河団を観測した結果、宇宙はダークエネルギー「暗黒物質(ダークマター)」に

よって加速度的に膨張中だ、とNASAは5月半ばに発表した。


何十億年か先、夜空には星が見えなくなってしまうかもしれない。


なんとなく保存しておきたいニュース、データ-ダークマター001


超新星を観測したところ、宇宙の膨張速度は「加速している」という驚くべき観測結果を得た。
 
それまで宇宙膨張の速度は「減速している」と考えられていたのだ。


加速しているということは、物質の重力に反して膨張させようとする謎のエネルギーがあるはずだ。


正体のわからないこのエネルギーは「ダークエネルギー」と名づけられた。
 
宇宙の膨張が「加速」するか「減速」するかでナゼそれほど大騒ぎするのか。


それは宇宙の運命を大きく変えるからだ。減速すれば、銀河と銀河の間の距離はだんだん小さくなっていき

最後にはぶつかり崩壊する。


加速を続ければ、銀河と銀河の間はどんどん離れていきスカスカの宇宙になる。


さらに超過速度的に進めば星や物体さえも引き裂かれてしまう。
 
イギリス・ケンブリッジの天文研究所のスティーブ・アレン達はNASAのX線天文衛星チャンドラを使って、

10~80億光年の距離にある26の銀河団が遠ざかるスピードやX線が出す高温のガスを調べた。


その結果、宇宙の加速度的な膨張は約60億年前に始まり、そのスピードは一定で「Big Rip」が

起こるほどではないことがわかった。


わたし達が原子レベルで引き裂かれることはなさそうだ。(その頃は勿論生きてないけど)
 
さらに今回の観測で宇宙の75%はダークエネルギーが占め、21%がダークマター(暗黒物質)、星や銀河は

わずか4%に過ぎないこともわかった。


宇宙のほとんどが「見えない物質」で占められているなんて。


わたし達は宇宙のほんの一部しか見ていなかったんですね。

ダークマター(Dark Matter)

いわゆる暗黒物質のこと。電磁波での観察が(ほとんど)不可能な物質なので、こう呼ばれる。
宇宙論とか素粒子物理学によって存在が提唱されている。




■概略

現在の物理学で知られている4つの基本的な力のうち、重力は飛び抜けて弱い力である。

同時に、宇宙的規模での構造に影響力を持つほぼ唯一の力でもある。


この二つの特徴を併せ持つ故、重力の観察はきわめて難しく、物体の運動などから間接的に

観測するほかない。


個々の銀河の回転(自転)速度*2であるとか、銀河団などの宇宙の大規模構造の存在であるとかは、

「見える」(観測可能な)物質以外にも大量の質量を持った物質があると考えないと説明が付かない。


このため、その正体について、理論面・観測面での模索が続けられている。

大雑把には「熱い暗黒物質(ホットダークマター)」と「冷たい暗黒物質(コールドダークマター)」の

二種類に区分され、それぞれに色々な候補が想定されている。



●ホットダークマター


語弊を承知で言うと、「普通の」物質がダークマターであると考えること。


単純には自分では光らない褐色矮星や惑星やブラックホールであるとか、あるいは暗黒星雲の

構成要素みたいな星間ガスとかであり、ちょっとひねるとニュートリノなどの素粒子のこと。


一応、「物質」という語を使ったときに最初に連想される原子や分子からなるようなものについては、

理論が予言するバリオンの生成量という枷がかかっており、必要な質量を満たすことは不可能であると

考えられている。


ニュートリノも(質量を持つか持たないか分からなかった頃から)かなり期待されていたが、

実際の個々のニュートリノの質量はかなり小さいので、主役とは考えにくい。


なお、「熱い」物質があんまり多いと宇宙の背景放射がこんなに平坦なことと折り合いを付けるのが

難しいと考えられている。




●コールドダークマター

現在の流行の中心。「冷たい」物質がダークマターであると考える。

「冷たい」とは、要するに「熱い」物質ほど宇宙をかき乱さないとの趣旨である。


宇宙の背景放射がきわめて均一なので、それを乱さないような物質でないと都合が悪いのは

確かである。


「冷たい」分、観測は難しい。理論的な可能性から例えばフォティーノやニュートラリーノといった

超対称性粒子であるとか、理論から存在が期待されるアクシオン(アキシオン)であるとかが

挙げられているが、何にせよ実際に発見されたものはない。